お疲れ様、律子。衣装の試着は順調かな。 見た感じは問題なさそうだけど。
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お疲れ様、律子。衣装の試着は順調かな。
見た感じは問題なさそうだけど。
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あれ。なんか急に固まったぞ。どうした?
な、何かマズかったか?
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あ、あ、いえ。その……えーと……、
これ……素敵な衣装です、ね。
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ウソつけ。めちゃくちゃ棒読みみたいになってる
じゃないか。顔だって、不満そうな……。
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見える。……あれ、違うか?
よく見たら、違う気もしてきたな……。んー……?
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そ、そんなに見るな。
鈍感。にぶい。……ばか。
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あ。いやゴメン。……怒った?
だけど、すまない。わからなくて……。
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言わないとダメです?
全然、衣装に不満なんてないんですよ……?
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そう言いながら、目を背けられるとな……。
やっぱりどこか不満な点が……。
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い、いえ! だから、そうじゃないんですよ。
そうじゃなくて……。
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……どうして、私の欲しいものが、
こんなに、わかっちゃったんだろうって……。
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でも、あまりに思った通りだとなんというか、
急に心を見透かされたみたいで……ね?
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そうなのか? 確かに今回の衣装は青羽さんと
あまり相談もせず、俺の提案がほぼ通ったけど……。
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でも、それは偶然だよ。律子にそんなに気に入って
もらえたなら、俺はよほど運がいいんだな。
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え? ……ぷっ。あははは!
プロデューサー、正直ですね。
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じゃあ私も正直に言いますけど。この衣装、
すっごく嬉しいです。いっぱい着たいです。
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急に素直になったな。よかった。でもどうして
さっきは素直じゃなかったんだ?
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あ、あのね……本当のことを言うのは
恥ずかしい時があるのって、わかりません?
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わかるような……。いや、でもやっぱり本当のことなら
恥ずかしくないかな。だって本当に似合うしかわ……
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あああ、まったくもう! プロデューサー、
そういうとこですよ、いい加減にしてください!
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(行ってしまった。やっぱり少し怒ってるかな?
でも……どこか楽しそうな、軽い足取りだった)