(百合子の新しい衣装が完成し、さっそく試着して もらっている。気に入ってくれるといいが……)
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(百合子の新しい衣装が完成し、さっそく試着して
もらっている。気に入ってくれるといいが……)
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はぁっ……どうして、どうしてこんな……。
……ぐすっ。
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あっ、プロデューサーさん!
ち、違うんです! これはその……平気です!
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平気って、泣きそうになってるじゃないか……。
もしかして、衣装に感動したから、とかか?
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あ、ええと……そうではなくて。
いえ、うれし泣きしそうになったのは事実ですけど!
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実は……この衣装のことを考えていたら、
切なくなってきてしまって。
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この衣装は……人ならざる者の服なんです。
帰らぬ想い人を待ち焦がれる、悲しい恋の象徴……。
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悠久の時を生きる彼女にとって、人の一生はあまりにも
短い。もしかしたら、彼女の想い人はもう……。
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そんなことを思ったら……
私、なんだか涙が出そうになっちゃって……。
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なるほど……撮影用の衣装だから、
バックストーリーがあるんだったな。
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そうなんです! 花のモチーフひとつひとつにも、
いろんな意味が込められてるって聞いて……。
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そうだな、発注したときから、
コンセプトは色々あったよ。たとえば……。
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あっ、待ってください!
まだ私の中で、考察が終わっていなくて……。
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今、答え合わせをしてしまうのは、
もったいないと言いますか……。えへへ。
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そ、そうか。まあ、百合子がそう言うなら、
この話はまた今度にしておこうか。
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はい、お願いします! それで、
代わり、というわけではないんですけど……。
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もしよかったら、私なりに考えた、
衣装の設定の考察……聞いてもらえませんか?
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もちろんいいよ! 百合子の衣装への想い、
是非聞かせてくれ。
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本当ですか! ありがとうございます♪ それじゃ、
最初は、この衣装のテーマからなんですけど……。
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(随分色々と、考えてくれたみたいだ。
新しい衣装、喜んでもらえたみたいでよかったな!)