(新しい衣装の試着をしている千鶴さんが、 なんだかとても真剣な表情をしている……)
1
(新しい衣装の試着をしている千鶴さんが、
なんだかとても真剣な表情をしている……)
2
……。プロデューサー、如何ですか?
この姿のわたくしは。
3
ええ、シックな雰囲気でよく似合ってますよ。
悪役でありつつも、気品を失わないのは流石です。
4
ありがとうございます、プロデューサー……
でも、よろしいのでしょうか? この場合。
6
こちらの衣装は、とても素敵だと感じておりますわ。
それを着こなせていることも、喜ばしいのですが……。
7
その……悪役の格好が似合いすぎるということを、
素直に喜んでいいものかと、改めて思ってしまい……。
8
もしや、わたくしの内面から、何かダークで
ヴィランな部分が滲み出ているのでは……?
9
えっ? いえ……あくまで役作りの話ですよ?
千鶴さんに、そんな部分があるとは思えませんが……
10
そんなことありませんわ。プロデューサーが
思っているほど、わたくしは……。
11
はっ!? まさか、わたくしのそんな内面を、
見抜かれていたがゆえの配役……!?
12
す、ストップです、千鶴さん! そんなこと
ありませんから落ち着いてください、ええと……。
13
千鶴さんに備わっている、高貴なオーラ……カリスマ
性が、衣装の良さを引き出してると思ったんです!
15
はい。気品やカリスマ性があるのに弱そうな敵では
釣り合わないですよね?
16
だから千鶴さんに合ってるのはなんら不思議では
ありません。堂々とした振る舞い、優雅な雰囲気とか。
17
なるほど……? つまり、わたくしのセレブ性が、
この悪役にはピッタリとはまった、と?
18
そうです! なので、余計な心配はいりません!
この場合、素直に喜んでもらえればと……。
19
……ふふっ、申し訳ありません。セレブにあるまじき
余裕のなさを見せてしまいましたわね。
20
ですが、ご安心くださいまし!
仰ることは、よくわかりましてよ。
22
ええ、セレブとして、カリスマ性を強めることで、
悪役としてより魅力的になれる、と。
23
見ていてくださいまし! この衣装、完璧に
着こなしてご覧にいれますわ♪ おーっほっほっほ!