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(京都でのキャンペーンガールの仕事を終えた
貴音と一緒に、劇場近くの駅まで帰り着いた)
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ふう、京都も風情があったけど、やっぱり劇場の
近くまで来ると、帰って来たって感じがするな!
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はい……不思議なものですね。京の都で育った私も、
旅を終えた今は、そのように感じます。
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それにつけても、この度の仕事をいただけたこと、
真、感謝しております。ありがとうございました。
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ん? 俺がお礼を言われることじゃないよ。
先方から貴音にオファーがあったんだし。
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それでも、このようなご縁をいただけたのは、
プロデューサーのお力添えがあればこそ。
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おかげ様で、懐かしい思い出の数々に触れることが
できました。風情ある街並みに、あたたかな人々……。
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貴音は京都で育ったんだよな。
やっぱり、来るべくして来た仕事だったと思うよ。
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あ、そういえば、空き時間に出かけていたけど……
ちゃんと京都の家の人には無事に会えたのか?
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はい! 久方ぶりに、じいやにも会えて。
わずかな時間でしたが……。
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幼き頃のように、四条の家の周りを歩きながら、
語らいを楽しむことができました。
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昔はじいやに手を引かれて歩いていた道を、
今は、私がじいやの手を引いて……。
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……よかったな。
よし、また京都での仕事がないか探しておくよ。
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お心遣いはありがたいのですが……
またしばらくは、会わない方がよいかと。
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過去の思い出は、あたたかいものですが……
心を弱め、足を止める元にもなりかねないかと。
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そうか? ……無理にとは言わないけど、
ただ、余計な心配はしなくていいからな?
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うん。もし仮に、貴音が足を止めても……
誰かが手を引けば、きっと大丈夫だから。
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まあ……。ふふっ、ありがとうございます。
確かに、仰る通りかもしれません。
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それでは私も、これから気を付けて参ります。
そのどなたかを……決して、見失わぬように……。