(『秘密のメモリーズ』のPV撮影が終わった。 二人の空気感がすごくよかったな。それに……)
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(『秘密のメモリーズ』のPV撮影が終わった。
二人の空気感がすごくよかったな。それに……)
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お疲れ様です、プロデューサー。……おや。
何やら考え込んでいるご様子。どうかなさいましたか?
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お疲れ様。いや、いい撮影だったよ。
ただ二人の雰囲気が、今までと少し違う気がしてね。
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はっ……。
やはりあなた様は、何もかもお見通しなのですね。
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あ、いや、そこまで千里眼じゃないけど。
何か心当たりが?
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はい……。おそらく、最近少々、
私が浮ついているせいではないかと。
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……えっ、浮ついてる?
あんまり自分でいうことじゃないけど、一体、何に?
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先日撮影した『秘密のメモリーズ』のドラマは、
相手を強く想い慕う、心の物語でした。
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そのせいか、今もまだ役を演じているときの気持ちが
よみがえるようなのです。それで……。
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風花に近づくだけで、なにやら心が浮き立つような、
ざわめくような……不思議な気持ちに……。
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ああ、なるほど。役が抜けないってやつか。
でも今日みたいな仕事なら、いいことじゃないか?
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そう、なのですか? たしかに心地よく感じてはいます
が……。役に呑まれる、という言葉もございます。
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己の気持ちを抑えられず、むしろ振り回されるようでは
やはり未熟かと……。精進いたします。
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うーん、それはそれで正しいと思うけど。
貴音の場合は、もとが物静かで落ち着いているからな。
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多少は感情に振り回されるぐらいのほうが
逆に新鮮で、より魅力があふれ出る気がする。
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なんと! そのようなことが……。
真、演技とは奥深いものですね。
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では……お言葉に甘えるわけではありませんが、
今少し、この気持ちに流されるまま過ごしてみます。
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うん。プロデューサーとしては、貴音の新しい魅力を
引き出してくれたドラマと、風花に感謝しないとな!
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まぁ。そのお言葉は今度、風花本人に
伝えておきますね。……きっと喜びます。
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本当に風花と話す機会が増えたみたいだな。
あ、そういえば……。
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さっきの本番中も、二人で楽しそうにしてたっけ。
あれはどんな話をしてたんだ?
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風花と私、二人だけの秘密です。
……ふふっ♪