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(今日は予定より早く、撮影場所に来られたぞ。
『三姉妹カフェ』の撮影は順調かな)
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まだみんな来てないみたいだし、今のうちに
いろいろ確認しておくか……ん?
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『だから言ってるでしょう! お姉ちゃんには
関係ないんだから、私のことは放っておいて!』
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この声は……なんだ、静香じゃないか。
お疲れさま、もう来てたんだな。
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え……あ、プロデューサー!?
まだ、入り時間前じゃ……。
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ああ、前の仕事が早く終わったんだよ。
というか、静香こそずいぶん早いんだな?
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それは……その、今日撮影するところを、
おさらいしておこうかと思って……。
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なるほど、そうだったのか。
さすが静香、感心な心構えだな。
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と、当然です。……せっかく射止めた、主役級での
映画出演なんですから。しっかり演じたいんです。
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だから台本も読み込んで、セリフもちゃんと覚えて……
本番のセットで問題ないか、試してたんです。
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というか、これくらい当然だと思います。
もしかして私のこと、子どもだと思ってませんか?
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そんな事ないよ、本当に感心してるんだ。
でも、あんまり無理しないようにな。
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無理なんてしてません。だいたい、撮影に影響が出る
無理なんて、それこそプロ失格じゃないですか。
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けど私は、この役をしっかり演じきりたいんです。
だから、妥協もしたくないんです!
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そうか。そういう熱くて真面目な一面も、
静香の良いところだし、間違ってないと思うよ。
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あ、熱い?
私は別に、そんなつもりじゃ……。
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とにかく、無理だけはしないように!
約束してくれるよな?
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でも……もし、もしもですよ? どうしても無理を
しなくちゃいけないときは、どうしたらいいんですか?
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私だって、完璧なわけじゃありません。
無理をしなくちゃいけないことだって……。
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そんな時は、遠慮なく俺を頼ってくれ。
静香のプロデューサーが、ここにいるだろ?
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静香が困った時には、必ず助ける。
それがプロデューサーの仕事だからな。
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そ……そうですか。でもプロデューサーじゃ、
ちょっと頼りない気もしますけどね?
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うっ。
いや、そんな事ない。大丈夫だ! 多分!
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多分って……もう、頼りないなぁ。じゃあ、
本当に頼りになるかどうか、たしかめるために……。
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みんなが来るまで……私の練習に、
付き合ってもらってもいいですか?
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ひとりだと、感覚が掴みづらいところもあるので。
よろしくお願いしますね、プロデューサー!