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(『屋根裏の道化師』の配役が決まり、各々、本番に
向けて稽古に励んでいる。百合子は刑事役だけど……)
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えー、ごほん。私が本件を……。
うーん、もう少し強くかな? えー……えーっ!
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お疲れさま、百合子。
って、もう衣装まで着ているのか?
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あっ、プロデューサーさん、お疲れさまです!
台本を読んでいたら、我慢できなくなっちゃって……。
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だって、映画ですよ映画!
それも刑事役だなんて……!
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サスペンス映画における刑事役といえば、
もう主役みたいなものじゃないですか!
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うん? えっと……。
まぁ、そうともいえる……のかな?
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そうですよ! 探偵が刑事と力を合わせ、
難事件を解決する物語は世界中にありますし!
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安楽椅子探偵では、刑事が現場の情報を伝えたり!
それに、サスペンス物で刑事がいなかったら……。
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探偵を守る人がいなくなってしまうんですよ!?
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まあ……。
探偵を守る人は、大切かもしれないな。
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はい! ですから脇役とはいえ、刑事は
サスペンス物には無くてはならない重要な役で……。
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はっ! つまり今回の映画の結果次第では、
私も注目を浴びるかもしれない、ということに……?
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ああ、映画の規模もかなり大きいものだし、
きっとたくさんのお客さんが注目するだろうな。
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じゃあ、この映画が大ヒットしたら……
もしかして、ハリウッドに呼ばれたりするかも!?
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あ、あの! プロデューサーさん、
私、今から英会話の勉強をした方がいいでしょうか?
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将来のためにも英語の勉強はした方がいいと思うけど、
ハリウッドはさすがに気が早いんじゃないか?
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あっ……そうですよね。
すみません、私、つい興奮しちゃって……。
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でもそうだな、映画がヒットしたら……。
百合子のその夢も、現実のものになるかもしれないぞ!
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は、はい! プロデューサーさん、
私、頑張ります! そ、そうだ! 英語で返事を……!
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は、ハーイ、ハワユー?
い、イエース、ファイン、センキュー!