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空想文学少女 七尾百合子

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(今日はPV撮影だ。本番前、百合子は台本を 真剣に読み込んでいるけど……)
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プロデューサーさん……。ちょっと お聞きしたいことがあるんですけど……。
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ああ、どうかしたのか? 今のうちに、なんでも聞いてくれ!
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あの……プロデューサーさんは、 分身してみたいと思いませんか?
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……え? ぶ、分身……?
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はい。今回のPV、CGを使って ふたりの私が登場しますよね?
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もうひとりの自分、内なる存在……そんな分身を 自在に操れたらって……憧れますよね!
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ああ、そういうことか……そうだな。 確かに分身できたら、便利だと思うけど。
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はい! 部屋にあるうず高い積読の山も、 分身がいればきっと切り崩せますし……。
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意外と日常的な使い方なんだな……。 まぁ俺も、人の事は言えないけど。
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忙しい時、体がふたつあればいいのにって 思った事は何度もあるからな。
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プロデューサーさんが、 ふたり……ですか?
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ああ。そうすれば事務仕事をしながら、 百合子の撮影にも余裕で付き添えるからな。
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プロデューサーさんが…… わ、私に、付きっきりで!?
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だ、ダメですそんなの! 付きっきりなんて、 ダメに決まってるじゃありませんか!
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昼も夜も、家でも劇場でも、ずっと一緒だなんて…… もしかして、私を徹底攻略するつもりですか!?
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いや、流石にそこまでは……。というか、 PVについての質問だったんじゃ……?
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だ、大丈夫です! あの……私、ちょっと心を落ち着かせてきます!
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お、おーい、百合子! もうすぐ本番だから、 あまり遠くまで行かないようにな……!
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(その後のPV撮影は、恋に悩む百合子の表情が リアルでよかったと好評だった。よかったな!)
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