1
(今日はPV撮影だ。本番前、百合子は台本を
真剣に読み込んでいるけど……)
2
プロデューサーさん……。ちょっと
お聞きしたいことがあるんですけど……。
3
ああ、どうかしたのか?
今のうちに、なんでも聞いてくれ!
4
あの……プロデューサーさんは、
分身してみたいと思いませんか?
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はい。今回のPV、CGを使って
ふたりの私が登場しますよね?
7
もうひとりの自分、内なる存在……そんな分身を
自在に操れたらって……憧れますよね!
8
ああ、そういうことか……そうだな。
確かに分身できたら、便利だと思うけど。
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はい! 部屋にあるうず高い積読の山も、
分身がいればきっと切り崩せますし……。
10
意外と日常的な使い方なんだな……。
まぁ俺も、人の事は言えないけど。
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忙しい時、体がふたつあればいいのにって
思った事は何度もあるからな。
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ああ。そうすれば事務仕事をしながら、
百合子の撮影にも余裕で付き添えるからな。
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プロデューサーさんが……
わ、私に、付きっきりで!?
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だ、ダメですそんなの! 付きっきりなんて、
ダメに決まってるじゃありませんか!
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昼も夜も、家でも劇場でも、ずっと一緒だなんて……
もしかして、私を徹底攻略するつもりですか!?
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いや、流石にそこまでは……。というか、
PVについての質問だったんじゃ……?
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だ、大丈夫です!
あの……私、ちょっと心を落ち着かせてきます!
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お、おーい、百合子! もうすぐ本番だから、
あまり遠くまで行かないようにな……!
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(その後のPV撮影は、恋に悩む百合子の表情が
リアルでよかったと好評だった。よかったな!)