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(海美が舞台劇『茨の森と眠り姫』で王子様を演じた。
純粋な王子の気持ちが伝わってくる名演だった……)
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うわーん! プロデューサー!
めちゃくちゃ緊張したよ~っ!!
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お疲れ様、海美。そんなに緊張してたのか?
全然平気そうに見えたけど……。
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ううん。手も足もすっごく震えてて、たぶん挙動不審に
なってたと思う……。ううっ、もう失敗だよぉ……。
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言われなければ、わからなかったよ。舞台にはちゃんと
スマートな海美王子がいて、お客さんを魅了してたぞ。
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ホ、ホントに? プロデューサーに
そう見えてたならよかった……。はぁ~。
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ああ、バッチリだ。
しかし、どうしてそんなに緊張したんだ?
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たぶん、お客さんが入ったからかも。リハと違う
空気で、ものすっごーくドキドキしちゃって……。
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だ、だって~!
お芝居だけど……人前でキスするんだよ~!?
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それは……そうだな。
たしかに、緊張するよな。
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でしょ? あと、えれなんの寝顔がカワイイの!
それでドキドキして……思い出すだけで爆発しそう!
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いっぱいイメトレしたんだけど、お客さんがいると
なんかもう、わけわかんなくなっちゃって……。
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とりあえず落ち着かなきゃって、ベッドの周りを
歩いたり、いろいろアドリブ入れちゃった……。
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そうか。キスシーンに入るまでが長いと思ったけど、
あれは海美のアドリブだったのか。
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う、うん。そこ以外は、ちゃんと練習通りにできたけど
……私、カッコ悪くなかった?
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ああ。心配しなくても、素晴らしい王子様だったよ。
お客さんもずっと海美を見てたからな。
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うん。カッコいいだけじゃなくて、人間味のある部分が
より王子様を魅力的に見せたんだと思う。
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だからこそ、お姫様とのキスシーンは、
見てる人全員、ドキドキしながら見守ってたよ。
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そ、そっか……。キスシーンは大事な場面だし、
私もあんな風に素敵なキスができたらいいなーって。
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あ、あれ? 今、私……変なこと言った……?
あー、今のはナシ! 聞かなかったことにして!
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ううっ、なんか恥ずかしくなってきちゃった……。
わ、私……ちょっと走ってくるー!! うわーん!