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(地方公演が無事終わり、劇場に帰ってきた。
そして今日は『タウラス』の、劇場お披露目だが……)
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むむ……何を使ったらいいんでしょう~?
将棋盤は、ちょっと痛そうですね~。
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美也、さっきから何を悩んでるんだ?
将棋盤とか聞こえたけど……。
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あっ、プロデューサーさん~。
ちょうどいいところに~。
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プロデューサーさんは、
何とぶつかったら、記憶喪失になれると思いますか~?
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はい~。未来ちゃんと話していて、「私たちも
記憶喪失になってみよう」ということになりまして~。
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けど隕石は、もう地球を通り過ぎてしまいましたし~。
何にぶつかればいいのかわからなくて……。
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それは俺にもわからないけど……。
けど、どうして記憶喪失になりたいんだ?
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もちろん、今日の公演のためですよ~。
タウラスは、私たち3人のユニットですからね~。
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まつりちゃんの体験したことを、
私たちも体験したかったんですけど~。
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そうか……体験したい気持ちはわからなくないけど、
記憶喪失なんてそうそうあるものじゃないし……。
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それに、何かにぶつかるなんて危ないし……
万が一戻らなかったら、それこそ困るからな。
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む~ん、そうですよね~。
残念ですけど、今回はあきらめましょう~。
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ああ、そうしてくれ。……けど美也は、
記憶喪失になるのが怖くないのか?
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そうですね~。思い出せないのは、怖いですけど……
でも、たくさんの初めましてに出会えますから~。
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それに、もし私が思い出せなかったとしても。
みんなとなら、アイドルができる気がするんですよ~。
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そうか。美也がアイドルでいてくれるのは嬉しいけど、
劇場やみんなの事を忘れてしまうのは寂しいな……。
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大丈夫ですよ、プロデューサーさん~。
私は劇場や、みんなのことが、大好きですから~。
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大好きな気持ちは、ちゃんと覚えている
自信がありますよ~。むふふ。
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その自信はどこから……。
でも、美也だったら本当に覚えていそうだな。
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はい~。まかせてください~。
絶対に、忘れませんからね~。