MLTD Archive(β)

勇気を示す者 白石紬

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(ファンタジードラマの撮影で、お姫様を演じることに なった紬だが、役作りに苦戦しているようだ……)
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やはり、演技は難しいですね……。ここまで 突飛な内容だと、想像もつかないことばかりで……。
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お城の姫君が、さらわれた妹を救うため、騎士となって 戦う。その心意気は素晴らしいと思うのですが……。
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やはり、素人では足手まといになってしまうのでは ないかと……現実的ではありません。
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まぁ、そうだけど……。もう少し気楽に、 ファンタジーを楽しんでもいいんじゃないか?
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そうですね、気楽に……。気楽に!? 貴方は私に、適当な演技をしろとおっしゃるのですか?
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そ、そうじゃなくて。紬も言ってたけど、紬の役は、 妹のために戦うってことが大事なんだと思うんだ。
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だから、紬が台本を読んで感じたその気持ちを 紬なりに演じる事ができれば、きっと大丈夫だよ。
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私なり、ですか……。演技などまだまだ 未熟な私に、過酷なことをおっしゃるのですね。
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……ですが、プロデューサーの 言うことにも、一理あります。
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形にとらわれることで、結果として役柄を 縛りつけかねない……ということでしょうか?
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う、うーん。そこまで難しい考え方じゃなくても いいとは思うけど……。
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でも、紬が悩んでいるなら、答えを見つける 手助けをする。それがプロデューサーの仕事だからな!
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そ……っ。
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そうですね。そうしていただかなければ困ります。 ……何かと、とても困ります。
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けど……こうして周りの助けを受けて、未熟なただの 姫君も、騎士として成長していったのかもしれません。
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それが理解できただけでも、大きな収穫でした。 その……あ、ありがとう、ございます……。
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