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(孤島サスペンスホラー映画『誰ソ彼ノ淵』の撮影が
始まった。監督の高い要求に、みんな苦戦している)
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(今日は夜まで出番がないはずの歌織さんも、
様子が気になるのか茜達の撮影を見学していた)
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お疲れさまです、プロデューサーさん。
……監督さん、厳しい方ですね。
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お疲れさまです、歌織さん。
ええ、なかなか大変そうです。
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私なりに、いろいろとホラーの役作りをしてきた
つもりなんですけど……難しいかもしれません。
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ホラーの役作り……というと、
どんな事をしてきたんですか?
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私、ホラーやサスペンスにはあまり詳しくなくて。
映画に相応しい雰囲気を出すにはどうすればいいかと。
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このみさんや莉緒ちゃんに相談したら、
それなら映画を観た方がいいって言われて……。
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それで、風花ちゃんや麗花ちゃんも一緒に、
泊りがけでホラー映画をたくさん見たんです。
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そ、そうだったんですね。
……合宿の成果は出せそうですか?
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そうですね……すこしだけですけど、
怖いものに慣れたかもしれません。
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最初は、幽霊が出たり、血飛沫が上がる度に
悲鳴を上げていたんですけど……。
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風花ちゃんが「今のは静脈だから、助かると思う」って
解説してくれたりして、だいぶ怖くなくなりました♪
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そうですか、風花が……ホラー本来の楽しみ方とは
大分違う気がしますが、慣れたなら良かったです。
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はい。なので、撮影で血飛沫を浴びても、
悲鳴を上げたりしないと思います!
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でも、歌織さんの役は驚いて悲鳴を上げる側ですよね。
……なら、素直に悲鳴を上げてもいいんじゃ?
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そ、そうでしたね……私の役は、
驚かないといけないんでした……。
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あの……ど、どうしましょう?
プロデューサーさん……。
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(歌織さんは困ったように聞いてくる。
この素直さがあれば、大丈夫だろう……たぶん!)