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(今日は昴と紗代子が野球のイベント、千鶴さんと
朋花がTVの撮影と、それぞれ別の予定がある)
2
(しっかりユニット公演の宣伝をしていきたい
ところだが、黒井社長のことが気にかかるな……)
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なあ、プロデューサー……
今日って、本当に大丈夫かな?
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うん……。せっかくあの人と仕事できるのに、
邪魔されたら、やだな~……。
7
今日の始球式で、オレが投げる相手だよ! もう引退
しちゃったんだけど、女子野球の元日本代表でさ!
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オレ、すごく尊敬してて……今日は同じグラウンドに
立てるって、ずっと楽しみにしてたのに……はぁ……。
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(昴、ナーバスになってしまっているな……
よし、ここは……!)
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昴、その人って、現役時代はどんな選手だったんだ?
詳しくないから、教えてくれないか。
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え? どんなって……えっと……
すごくうまい選手だったよ! スターって感じで!
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男子顔負けのパワーで、カキーンってよくスタンドまで
ボールを飛ばしててっ。それに守備も完璧でさ……!
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うふふ、昴ちゃん、その人のことが
大好きなんだね? 話してるとき、本当に楽しそう!
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え、えへへ……まあなっ♪
だって、本当にオレの憧れなんだもん……。
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だったら余計に、暗い顔してたらダメだよ!
その人のためにもね。
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う、うん……そうだよな……
全力で投げなきゃ、あの人に失礼だよな……でも……。
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昴、黒井社長のことなら心配するな。入場時の
手荷物検査や、備品のチェックも徹底してるから。
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好きにさせるつもりはない。
昴は何も心配せず、楽しんでこい!
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プロデューサー……うん、わかった!
黒井社長なんかに負けないように、頑張るよ!
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その調子! あ、そうだ。レモンのはちみつ漬け
作ってきたから、よかったら食べてね。元気が出るよ!
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マジで!? あれ、おいしいんだよな~!
サンキュー、紗代子!
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どういたしまして。今日の私は、
昴ちゃんのチアガールだからねっ!
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(その後、昴と『あの人』との白熱した勝負に客席は
沸き、イベントは大盛況で幕を下ろした!)
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(そして俺は、ふたりを事務所まで送り届けてから、
千鶴さん達が待つ現場へと移動したんだが……)
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撮影で使うはずだったセットが全部水浸しに……!?
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ええ。幸い、似たようなセットをお持ちのスタジオが
近くにあるので、撮影はできそうとのことですが……。
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そ、そうですか、よかった……!
すぐに手続きをします!
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プロデューサーさん、
これは黒井社長の仕業なのでしょうか~?
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ひょっとしたらな……でも、さすがに急遽決まった
スタジオにまで、ちょっかいはかけられないだろう。
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ひとまずふたりは意識を切り替えて、
撮影に集中してくれ!
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(これからみんなで、ダンスの案を出し合うんだが、
黒井社長の件で空気が重いな……)
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あら? そういえば美希はどこに行ったのかしら?
今日はミーティングがあると伝えたはずですが……。
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『よりみちするから
ミーティング遅れるね☆』
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(よりみち……?
まさか961プロに行ったんじゃ……?)
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(いや……考えすぎか? でもこのタイミングは、
どうしても嫌な想像をしてしまう……)
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プロデューサー、私達の……。
ミルキーウェイの公演、大丈夫ですよね……?
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(……いや、今はメンバー達のケアが先決だ!
美希が無茶をしていないことを祈るしかない……)
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……紗代子、不安なのはわかる。
みすみす手出しを許したのは、俺が甘かった。
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今後はもっと徹底して対処するから、みんなは仕事に
集中してくれ。他でもない、ファンのために!
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へへっ、ステージにも全力投球しなきゃ、
ファンのみんなに失礼だもんな!
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昴ちゃん……うん、そうだよね!
私達が不安がってちゃ、お客さんに申し訳ないよね!
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みんな、黒井社長なんかに振り回されないで……
公演のことだけ考えよう! 私達ならやれるよ!
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(ファンを大切に想う気持ちが、みんなを奮い立たせて
くれたみたいだ……よかった)
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……美希ちゃん、よく来てくれたね。まあかけたまえ。
これからの話をしようじゃないか……クックック!