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(今日は新ユニットの初ミーティング。
亜美、真美、律子……みんなもう来てるかな)
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……でね、兄ちゃんがここに座るっしょ、
だからこのクッションをここに……。
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んっふっふ~♪
兄ちゃん、ひっかかってくれるかなー。
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亜美、真美! 私もいるわ。
たくらみはすべて、お見通しよ。
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ちょ、兄ちゃん、律っちゃん! ち、ちがうってば!
このクッションはね、えーと、その……。
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兄ちゃんの腰をいたわるための、
真美たちなりのシンセツってやつだよ?
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引っかかってもいいけど、その
ブーブークッション、もう見飽きたぞ。
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ですよね……けど、たしかにフカフカなクッションね。
座り心地は、案外悪くないかもしれませんよ?
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律子の勧めでも、座らないからな。
とにかく、ミーティングを始めようか。
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この3人が呼ばれたってことは……亜美と真美に
何かさせたくて、私は監視役ってところですか?
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そういうつもりじゃなかったんだけど、
結果的に、半分当たっているような……。
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お願いです。勘弁してください。おしおき反対。
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うん。お手柔らかに……ね? ハリセンはナシで。
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ちょっと! まだ何もしてないでしょ、お互いに。
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亜美、真美、律子。今日みんなに集まってもらったのは
他でもない。3人に、ユニットを組んで欲しいんだ。
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へえ……。私と亜美と真美が。ユニット。
これは先が思いやられますね。……じーっ。
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ねえ! 亜美たち3人に、何をさせるつもりなの!
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あー、はいはい。ラップね。最近のは高性能っしょ。
パッと切れて、ベタベタしにくいんだよねー。
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真美、それ社長も言っていたが、違うぞ。
そっちのラップじゃない。
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ラップって、その……
ヒップホップミュージックのラップ、ですか?
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そうそう。いわゆる、YO、YO、っていう。あれだ。
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やっぱりそっちですよね。でも……そもそも、
どうしてラップなんですか? 私達が。
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そこはその……新しい音楽ジャンルに挑戦という事で、
ピーンときたというか……。
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プロデューサー?
もしかして、適当に考えてませんか?
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YO YO ……デュクデュク。チェケラッチョ。
ヘイYO 律っちゃん カモンYO。
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亜美はいきなり何してんのYOー。
ミーティング、遊びじゃないのYOー。
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おっ、なんか今リズミカルなツッコミしたね。
ラップのノリって、こういうノリ?
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アイドルがきちんとラップできたら、新しい表現に
なるんじゃないかと思ってるんだ。どうかな?
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たしかに、新しくはありますけど……そうですね。
どうせやるからには、きちんと取り組まないと。
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まあ、きちんとっていうか、
やるなら亜美も面白くしたいかな。
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なんか楽しみじゃんYO。
斬新かもじゃんYO。じゃじゃーんYO。
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包まれたラップから破る、それがアイドルラップ!
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その……YOとか、多分表層に過ぎないと思うので。
もっとリサーチが必要じゃないですか?
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プロデューサー。私は資料を集めて、
ヒップホップのことを学んでみます。
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資料研究か。律子らしいアプローチだな。
よし、まかせた。
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あのね、亜美、真美? あなた達もレッスンするの。
冗談やイタズラなんてやってる暇はないのよ?
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やはりオニだ……鬼軍曹……地獄の特訓が……。
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軍曹って、私はまだ何もしてませんからね。
ふふっ、でも楽しみだわ。ふたりとも覚悟しなさい。
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(……やっぱり、面白いユニットになりそうだ。
色々と模索も必要だけど、頑張っていこう)