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記念公演より遡ること数ヶ月、
まだ肌寒いある日のこと……
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765プロダクション社長、高木順二朗の朝は早い。
記念公演のため、ライブ会場の下見に……
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……うーん、もう少し右かな。
君! もう少し右にカメラを振って。
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いやいや、ただカメラを動かすだけではダメだよ!
もっとこう、情熱的に演出してくれたまえ!
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君は今、記念公演をバリバリ盛り上げる、
ドキュメンタリーVTRを撮っているんだよ。
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わかるかね? これは芸術なんだ!
アカデミー賞ものの大作を撮ってもらわないと困るよ。
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記念公演でドキュメンタリーVTRを流すなんて、
ワクワクしますね♪ お客さんの反応が楽しみです!
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プロデューサーさん、お忙しいでしょうけど、
カメラマンをよろしくお願いしますね!
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任せてください! アイドル達はもちろんですけど、
青羽さんや音無さんも、しっかり撮りますね!
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うふふ、ありがとうございます♪
今日はメイクもキメてきましたから、幾らでも……。
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ああ、いいアングルを見つけた。
君! ここからのカットはどうだろう。
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どうかね? いい会場だと思わないかね? ここなら、
未来に向けて歩き出す、強い意志が表現できそうだ。
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今はこうして静かだが、目を閉じれば、
ライブの熱が、ありありと想像できてくる……。
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今のアイドル諸君にはぴったりの会場だと思うが、
どうかね?
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はい、そう思います!
この会場を使うなら、面白いライブになりそうですね。
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よし、ではここに決めよう!
後の事は頼んだよ。手続きや、そのカメラの撮影もね。
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ひとりひとり、『主人公』としてステージに立つ
アイドル達の輝き……しっかりと収めてくれたまえ!
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こうして、記念公演に向けて、
765プロライブシアターは動き出した……。
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これは、記念すべき日に向けた、アイドルたちと
関係者たちの、忙しくも輝かしい日々の記録である!