1
(ふたつの『I.V.』は、自分達に今できること。
その、すべての力で、それぞれのステージに立った)
2
(前評判とか、世論とか。色々なものを
吹き飛ばしたそのライブは……最高だったと、思う)
4
(ライブが終わった後、織姫お姉ちゃんは、
病室から出られなくなってしまった)
5
私ね、お医者さんになる夢は諦めないよ。別に、
義務とかじゃなくて。私がなりたいから目指すだけ。
6
うん……そっかぁ……。
真珠星は、もう私がいなくても大丈夫だね……。
7
大丈夫じゃないよ……。大丈夫とか、
大丈夫じゃないとか。そういうのじゃなくて……。
8
お姉ちゃんがいなくなったら……
私、寂しいよ……。
10
ごめんなさい、一宮さん。
面会の時間はそろそろ……。
13
……本当はね、二度と、人前に
出るつもりなんてなかったんだぁ……。
14
でも、テレビで真珠星を見て……どんどん、
アイドルになっていく真珠星を見てたら……。
15
真珠星と一緒に、歌いたくなっちゃったの。
ホント……ただ、それだけなんだぁ……。
18
(フェスが終わると、織姫お姉ちゃんは亡くなった。
まるで、その役目を終えたとでもいうかのように……)
19
(今日は、神宮寺さんに呼ばれてミーティング。
議題は、『I.V.』の今後について)
20
……そう。なら、私達の方針は決まりね。
『I.V.』はこれからも続く。いいわね?
21
あ、でもひとつだけ!
私、自分の夢を諦めたわけじゃないから。
22
アイドルはもうちょっと続けるけど、
その後は自分の夢を叶える。お医者さんになる!
26
(名実共にアイドルとしての頂点に立った私達は、
『I.V.』でできる全ての夢を叶え、解散した)
27
(クロエさんは、活動の拠点を海外に移した。
なるちゃんは、アイドルと女優の兼業で頑張っている)
28
(藍さんは、相変わらずトップアイドルとして
活躍している。そして私は……)
29
真珠星、大丈夫?
大学の入学式でしょ、忘れ物とかないの?
30
小学生じゃないんだから……大丈夫だよ。
それより、入学式の前に病院に行くんだよね?
33
そっか、真珠星も今日からもう大学生なんだ。
たくさん勉強しておいで。
34
うん。お母さんの病気は、今度の新薬が
承認されたら、一気に改善する可能性があるし……。
35
お姉ちゃんの時は、間に合わなかったけど……
お母さんには、それまで頑張ってもらうから。
37
わかった。お姉ちゃんはくれぐれも安静にね。
……真珠星、そろそろ時間よ。
39
(織姫お姉ちゃんと、『I.V.』のステージ。
今までで、一番楽しい時間だった)
40
(思い出せば、いつでもそこにお姉ちゃんがいる。
……私は一生、あのステージを忘れない)
41
お姉ちゃん。
私に『I.V.』をくれて、ありがとう……。