MLTD Archive(β)

蒸気の街で

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待ってタマキ! 機械都市に行くって……本気なの!?
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やっと入隊許可が降りたんだ。機械都市の衛兵に なって、国家元首・マツリ様のために働く。
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どうして、ロボットなんかのために……!
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しっ。そんなこと大きな声で言っちゃダメだ。 セリカ、必ず戻るから、それまでこれを持っていて。
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え? あっ、タマキ……!
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これ……ペンダント? でも、石が半分しかない。 もう半分は……タマキが持ってるってこと?
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SE
ガション……ガチャガチャ! ブシュウ……。
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(そうして、タマキは行ってしまった。 ……人間が、ロボットのために働く?)
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(……私とタマキは、どちらも戦争で親を亡くした。 あの、冷徹なロボットたちとの戦争で)
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(その後、二人で力を合わせて、 なんとか生き延びてこられたけど、ロボットは仇)
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(なのにそのロボットにこき使われようだなんて。 何も話してくれなかったけど、きっとタマキは……)
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…………。
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わあ! びっくりした。お客さん……おつかいかな? えっと、肉まんでいい?
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(もしかして、お金ないのかな。私とタマキも…… お腹を空かせた時、食べる物をくれた人がいた)
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あの……お腹空いてる? 食べる?
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…………。
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(……? 動かない表情。きれいすぎる顔……。 まさか、ロボット?)
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モモコー!!
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よかった! もう、勝手にどっか行ったらダメじゃん! あぁ~、ごめんね? なんでもないから。それじゃ!
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あ、はい……。
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(今の人は……人間、だよね。 人間とロボットが、あんなふうになれるの……?)
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数日後……。
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SE
ガション……ガチャガチャ! ブシュウ……。
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できた。今日は全部、うまくいったかな……。
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…………。
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! あなた、この間の……。 もしかして、この機械が気になるの?
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これは蒸気式肉まん製造機。自動で肉まんを 作ってくれるんだけど……。食べる?
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ん……、食べられない。
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喋れるの!?
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すこし。 教えてもらってる、とちゅう。
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……ほんとだ、たどたどしいね。ロボットなのに。 ロボットなのに……。
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(この子はあんまり、怖くない)
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私は、セリカっていうの。 あなたは……。
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モモコ……。
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モモコ。うん、そう呼ばれてたよね。よろしくね。 ……こんなにたくさん、久しぶりに喋ったかも。
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私、友達が……、いなくなっちゃったから。
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……?
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う……、うぅ……。
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ええっ、何!? だ、大丈夫ですか!?
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お……おなか……
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おなか!? お腹が痛いの!?
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……おなか……すいた……
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……はぁ?
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