1
(可奈、紬と共にひなたの家に宿泊。
りんご磨きの後は、夕食をたんと頂いてしまった)
2
(その後は、お風呂も用意されていた。
しっかり、もてなされてしまったな……)
3
あ、プロデューサー。
お風呂の湯加減はどうだったかねぇ?
4
とてもいいお湯だったよ。
ありがとう、ひなた。
5
こっちこそ。りんご磨きを
手伝ってもらって、助かったべさ。
6
なんだか、あたしの普通の里帰りに
みんなを付き合わせてしまったみたいだねぇ。
7
どういう地元プレゼンにするか、
それを探しにきたはずなんだけども……。
8
はは、それが本来の目的だったな。
ひなたはまだ、迷い中というところか?
9
うん、そうなんだわ……。可奈ちゃんも紬さんも、
上手にプレゼンの方向を見つけていたけども。
10
あたしの場合、本当に
どこから手を付けていいのやら。
11
自然なら、たんとあるんだけどねぇ。
大きな山々と、たくさんの果物畑と、広々とした湖と。
12
車で来る途中、色々見られたな。
パノラマで広がっていて圧巻だったな。
13
夏はもっとすごいよぉ。湖の方にある
ひまわり畑が満開になるんだべさ。
14
それは壮観だろうな。
夏と冬で、大きく景色が変わるんだな。
15
うん、冬もきれいだよぉ。樹氷っていってねぇ、
木に氷がまとわりつくんだべさ。
16
林道が樹氷で飾られて、それがきれいでねぇ。
寒いけど、冬のいいところだべさ。
17
あ、でも冬は自転車をこいでると、雪虫が
顔にあたるのが困るけども。あれは数が多くてねぇ。
18
そうか……。
ひなたは、この土地そのものが好きなんだな。
19
うん! 好きな気持ちなら負けないよぉ。
色んな人に知ってほしいって思ってるべさ。
20
だから、今日はみんなが来てくれてうれしかったよぉ。
一緒に土を踏んで、空気を吸って。それができたから。
21
……なんだ。
プレゼンの方向性は、もう決まってるじゃないか。
23
色んな人にこの土地を知ってほしい。
そして今日、来てくれて嬉しかった。だったら……。
24
ひとりでも多くの人に、ここを知ってもらう。
そしてひとりでも多くの人に、訪れてもらう。
25
そのためのプレゼンを考えればいいじゃないか。
27
ひなたがこの土地で過ごしてきた日々や思い出、
好きなところをまっすぐに語るんだ。今みたいに。
29
大丈夫。自分の体験を語る事も、
プレゼンの方法のひとつだ。
30
今聞いていただけでも、好きな気持ちや
魅力が伝わってきたからな。
31
ううん。プロデューサーが、
上手に話を引き出してくれたからだよぉ。
33
この町の好きなところ、思い出……それを
まとめて、まっすぐプレゼンしてみるべさ!
35
じゃあ、プロデューサー。
もうすこしだけ、話に付き合ってくれるかい?
36
あたしにとっては普通の思い出を、
魅力だって言ってくれたっしょや?
37
あたしの地元の良さを、
改めて確認してみたいべさ。
38
外からの視点で、自分の地元を再確認するんだな。
もちろん、付き合うよ!
39
(それから、時間が許すまでひなたと話した。
ひなたは話しながら、真剣にメモをとっていた)
40
(三者三様、方向性はまとまったみたいだ。
プレゼン勝負は拮抗したものになるぞ……!)