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(数日後。律子からグラビアの仕事を
引き受けたいと返事があった)
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(撮影は、無事終了。ちょうど確認用のデータが
届いたから、みんなにも見てもらう事になっている)
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お疲れ様です、遅くなってすみません……!
あら? みんなは……?
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お疲れ様、律子。さっき、飲み物を
買ってくるって出てったよ。すぐ戻るんじゃないかな。
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早速だけど、これがデータだ。他のみんなは
もうチェックしたから、ゆっくり見てくれ。
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わかりました。
……わ、けっこう多そうですね。
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今回の仕事、迷ってたみたいだけど……
引き受けてくれてありがとうな。
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正直、こういうのは苦手分野なんですけどね……。
でもまあ、やるって決めたので。
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衣装も、似合ってたかどうかわかりませんけど。
挑戦した事に意味がある、って思うことにします。
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そうか。ひとつ言っておくけど、衣装は
律子に似合ってたと思うから、心配しなくていいよ。
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え? ……もう、プロデューサー。
お世辞はいいですから。
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いや、お世辞とかじゃなくて……。
本当に似合ってたんだって。
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プロデューサーさん、お疲れさまです~。
あら、律子さん。もう取材終わったんですか?
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り、律子さん……写真、見ましたか……?
衣装がとっても、似合ってて……す、素敵でした……♪
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ええ、本当によく似合ってました~。律子さんの
ファンの子豚ちゃんも、きっと喜ぶことでしょう~♪
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私らが律子にお世辞なんか言うてもしゃあないやろ?
メッチャ似合ってたで!
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流石、プロデューサーさんの目は
確かですね~。
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そっか……そうなんですね……。
やっぱり、一番『私』を知っていてくれるのは……。
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いえ、何でもありません。
……それより、プロデューサー殿?
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今回のグラビアって、好評だったんですよね。
ちゃんと、次の仕事のオファーに繋がりそうですか?
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もちろん! みんなの頑張りは、ちゃんと
繋げていくよ。期待して待っててくれ!
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……。貴方は、『完璧な秋月律子』だけど。
それって、『私』じゃなかったみたい。
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そうね……。私が本当にやりたいことを
知ってるのは、『私』……ってことかしら。
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あとは、プロデューサーね。
悔しいけど、私より私のことを知ってるのかも。
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【何を言ってるの?
『秋月律子』を一番よく知っているのは、この私よ】
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うん。……そう言い切れる時点で、
貴方は私じゃないってこと。
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だから……ここでお別れね。
……さようなら。