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(公演の日が近づいてきた。そろそろバックダンサーの
構成も、みんなに伝えておかないとな)
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ご、ごめん、プロデューサー。
もう1回言ってもらってもいい!?
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だから、次の公演にバックダンサーとして、
響にも参加してもらうことにしたんだ。
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そんなに驚くようなことか? 海美も歩も環も
響とは仲がいいし、問題ないと思ったんだけど。
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も、問題ないけど、そういう問題じゃないっていうか
……響って、もうわりと有名になってるだろ?
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なのに、響がバックダンサーをやるの?
センターじゃなくて?
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う、うん……本当にいいの?
響、「納得いかないぞー!」って言わないかな?
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んー? 話がむずかしくてよくわかんない。でも、
たまきは、ひびきと踊れるの、すごく楽しみだぞ!
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前のお仕事が終わるのが遅くなっちゃったんだ~。
レッスンに最初から出られなくて、ごめん!
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まあ、仕方ないよ。むしろ、ちょうど良かったかな。
今、響の話をみんなにしたところだから。
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うん、ちょっと聞こえてたぞ! ねえ、海美。
自分、納得いかないなんて思ってないからね。
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プロデューサーから海美の公演のこと
聞いて、出たいって言ったの自分だから!
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えっ、そうなの!? でも響だって、バックで踊るより
センターで踊る方が好きだよね?
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もちろん。
でも、こんなチャンス、見逃すわけにいかないぞ!
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海美と歩と環と、一緒に踊れるなんて……えへへっ!
考えただけで、ワックワクのドッキドキさー!
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たまきも、ワッキワキのドックドク~! くふふ、
仲良しみんなで思いっきり踊るなんて、おもしろいね!
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うんっ! でも自分、後ろにいるからって、
ダンスでみんなに負けるつもりはないぞっ。
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自分がカンペキすぎて、海美より目立っちゃうかも
しれないけど、その時はガマンしてよね!
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そ、そんな心配いらないよっ。
私だって負けないもん!
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響……こんなに堂々とダンス勝負を挑んでくるとは、
命知らずだね。ダンスではアタシがNo.1だよ!
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たまきだって、ひびきに負けないぞ! お客さん
みんな、たまきのこと見てくれるように、頑張る!
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(……いつの間にか、とまどいがなくなっている。
響本人のおかげで、いつもの調子に戻って来たな!)
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よーし、まずはレッスンで勝負っ!
歩に教わった必殺技で、響をビックリさせるからねっ!
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じゃ、自分からいくぞ! このステップについて
こられる!? ワンツー、ワンツー、ていっ!!
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おおおー! ひびき、カッコイイ!
今、空中でピタッて止まったぞ!
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さすがだね……でも、アタシの本気が今、目覚めたよ!
くらえ、アメリカ仕込みのスーパーステップ!
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二人ともすごい! 私もジッとしてられないよ!
それっ、アン・ドゥ・トロワ、海美フェーッテ!
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たまきも、たまきも!
それ、ジャンプジャンプジャ~ンプ! くふふ!!
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(全員、気合いが入ってるのはいいんだが……
ダンスというより、曲芸大会になってきたな……)
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みんな、一旦ストップ! ……みんなのダンスがすごい
のはわかったけど、ちゃんと曲に合わせて踊ろうな。
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全員そろって練習できる時間は限られてるんだ。
ひとつひとつのレッスンを大事にしないと。
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あ……。そうだよね、ごめんっ!
なんか楽しくて、つい……。
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ダンス勝負はまた今度にしようねっ。
今日は公演のメイン曲、通してやってみよっ!
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はぁ、はぁ……よし、回復っ!
初めて合わせたにしては結構うまくできたかなっ?
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だいたいバッチリだったぞ! でも、歩と環は、
もうちょっと海美のペースに合わせた方がいいかもね。
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海美は一番前に立ってるから、歩達が見えにくいんだ。
だから、後ろが合わせなきゃ。
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なるほど……オッケー!
やっぱ響って、経験豊富だよね。いいこと言うなぁ~。
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ありがと、ひびき! たまき、うみみに
合わせられるように、気をつけてみる!
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海美は今のまま、思いっきり動いていいと思うぞ。
今度の公演、主役は海美だし!
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アドバイスありがとう、響。
よし、それじゃみんな、もう一度最初から!
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(……ダンス対決が盛り上がりだした時は、
どうなることかと思ったけど、もう大丈夫そうだな)
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あ~、踊った踊った!
えへへ、いい汗かいたね~!
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わっ、外が真っ暗になってる……。
楽しいと、時間ってすぐ過ぎちゃうね。
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もうおしまいの時間だし、今日のレッスンは、
ここまでかな。環、着替えたら家まで送ってくぞ!
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そうしてくれるか、響?
みんな、気をつけて帰ってくれよ!
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あ、待って。アタシも一緒に帰るよ。
海美はどうする?
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私、ちょっと残るね。
プロデューサーに聞きたいことができたんだ!
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オッケー! じゃあ、また次のレッスンで。
お疲れ様、海美、プロデューサー!
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……それで、
俺に聞きたいことってなんだ、海美?
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あのねっ、今さらなんだけど……。
フッと気になっちゃったから、聞くね!
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えっ!? ほ、本当に今さらだな……。
急にどうしたんだ?
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ごめんねっ。でも……なんか私、もしかして勢いで
押し切っちゃったのかなって心配になっちゃって。
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押しかけセンターっていうか、押し売りセンターって
いうか、そんな感じじゃない?
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本当はプロデューサーがいっぱい考えて、
もっとこう、時間かけて決めるものじゃないの?
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もちろん、考えなしに決めたわけじゃないよ。
だけど、時間をかければ良いってわけでもないんだ。
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海美はセンターをやりたいって、
本当に思ったんだろう?
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俺もそう思ったんだ。
海美は、本当にセンターをやりたいんだなって。
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そんな海美なら、やりとげてくれる……。
そう信じられたから、海美に託すことにしたんだ。
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ってことなんだけど、どうかな。
これじゃ、理由として足りないか?
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……ううん! 足りなくない!
信じてくれてありがとう、プロデューサー!
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えへへっ、なんか一瞬ちょっと悩んだけど、
もうどっかに飛んでっちゃった。
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今はね、明日にでも公演が始まってほしい気分!
ウキウキしすぎて、じっとしてられないよ~!
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あはは、急に元気になったな。
でも、それでこそ海美だよ。
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そういう前向きな気持ちは、みんなに伝わるから。
センターとして申し分ないぞ!
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ホント!? じゃあガマンせずに、みんなの前でも、
うずうずそわそわしていよ~っと!
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えへへっ、そっか~。
気持ちって、周りにうつっちゃうんだね!
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特に、楽しい気持ちはな。公演では、
お客さんにもその気持ちをうつしてやってくれ!
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うんっ、そうする! 早く見たいなー、
お客さんみんなが、ニコニコ笑ってるところ!
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プロデューサー、
こんな楽しい時間をくれて、ありがとう。
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私、絶対、みんながめいっぱい笑顔になれる
公演にしてみせるね! 約束するっ!
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(海美の華やかで元気いっぱいの笑顔は、
見る人すべてに伝わっていく……)
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(公演では、笑顔の花でいっぱいの客席が
みられるかもな!)