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メインコミュ 第 50 話 公演前 2 / 5 パート

恋するキモチ

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(次の公演のレッスンが始まった。海美と美希、 それに今日から美奈子とエレナも合流だ)
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ミズキの新しい曲、聴いたヨ! クールなナンバーで、カッコよかったネ♪
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うん、素敵な曲だった! 瑞希ちゃん、 私も精いっぱいお手伝いするから、何でも言ってね♪
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おふたりとも、ありがとうございます。 こちらこそ、よろしくお願いします。
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ダンスは、ワタシたちが盛り上げるからネ♪ ミズキは安心して、えっと……ドロブネ?
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泥舟じゃ沈んじゃうよ、エレナちゃん! 安心して、 大船に乗ったつもりでいてね、ってことだよね?
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あっ、それだヨー。エヘヘ、間違えちゃった! とにかく、ワタシたちにまかせてネ、ミズキ♪
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はい、ありがとうございます。 ……みなさん、頼もしい。
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それじゃ、早速ダンスレッスン始めるよーっ! みんな、準備はいい?
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はい。
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…………
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みずきん、それじゃまだまだ足りないよ! もっと大きく動いて!
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そうだヨ! ミズキの曲なんだから、 誰よりも目立つくらいじゃないとネ!
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はぁ、はぁ……。もっと大きく、ですか……。 ですが、どうしたら……。
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それじゃ、ミキがお手本見せてあげるね。 ワン、ツー、スリー、フォー。はいなの!
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おーっ。 さすが美希ちゃん、バッチリ決まってるね!
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さすが。すごいな、星井さん。 ……。
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ミズキ?
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あ……いえ、なんでもありません。わかりました、 やってみます。ワン、ツー、スリー、フォー……!
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(海美、エレナ、美希のダンスに、瑞希が 食らいついていってる。これは期待できそうだな!)
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うひゃー、初日のレッスンから飛ばしたねー。 みずきん、大丈夫? 筋肉痛になってない?
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大丈夫……では、なさそうです。 先ほどから、足がプルプルしています。
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わわ!? 瑞希ちゃん、生まれたての 小鹿みたいになっちゃってるよ! 少し冷やそうね!
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……お気遣いありがとうございます、佐竹さん。 ……優しい。
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えへへ、そんなことないよ! はい、アイシング。これで冷やしてね。
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はい、ありがとうございます。 ……新曲、難しいですね。もっと練習しないと。
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えっ、そうかな? ダンスレッスンは、 今日一日で、けっこう進んだと思うけど……。
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ワタシもそう思うヨ。あとはみんなでたくさん レッスンすれば、公演には余裕で間に合うと思うナ。
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プロデューサーも、そう思うよネ? あんまり 無理したら、ミズキがケガしちゃうカモだし……。
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そうだな。あまり無理はせず、着実に レッスンを重ねていった方がいいと思う。
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プロデューサー……わかりました。 ……。
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瑞希、ダンス以外に何か心配なコトでもあるの? レッスンの時からずっと、難しい顔してる。
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星井さん……。
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ミキたちでいいなら、話してみれば? 解決できるかどうかは、わからないけど。
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困ったら、プロデューサーが助けてくれるって 思うな。そうだよね? プロデューサー。
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ああ、そうだな。 瑞希。悩み事があるなら、相談に乗るよ。
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プロデューサー……わかりました。 私は、この歌を、とても難しいと感じています。
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これは、恋の歌です。好きな人に 片想いをしている女の子の、切ない気持ち……。
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つまり、この歌を歌うのに必要なのは……女子力。
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そ、そうか? 確かに、恋の歌ではあるけど……。
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あ~、それわかる! この曲、なんていうか 女子……!って感じがするよね!
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女子かぁ……言われてみれば、たしかにそうかも。 恋の歌だもんね。
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つまり、みずきんがこの曲を完璧に仕上げるには…… やっぱり、女子力を鍛えるしかない!?
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いや、そういう問題じゃないような気がするけど……。 それで、瑞希は女子力に自信がないのか?
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はい。……残念ながら。
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プロデューサー。 どうしたら、女子力が身につくでしょう?
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そ、そうだな……この歌を歌うのに 必要なものが、女子力かどうかはさておき……。
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まずは、自分なりに歌ってみるしかないと思う。 いつでも相談に乗るし、練習にも付き合うから。
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はい。ありがとうございます、 プロデューサー。……。
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数日後……
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ふぅ、やっと仕事が片付いたぞ。 そろそろ帰るか。
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(あれから瑞希は、相談にこない……。本人に 任せていたけど、明日のレッスンで話をしてみるか)
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プロデューサー、お疲れさまです。
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あっ、瑞希? 今帰りなのか、ずいぶん遅かったんだな。
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はい。実は、プロデューサーに 相談したいことがあって。控え室で、待っていました。
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そうだったのか? 事務室にいたんだから、 声を掛けてくれれば良かったのに……。
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それでは、お仕事の邪魔になりますから。 私も控え室で学校の課題をしていたので、大丈夫です。
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そうか……気を遣ってくれてありがとう。
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相談っていうのは、公演の新曲の事か?
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はい。それもあるのですが…… プロデューサー。
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私は……私も、他のみんなのように、 髪を伸ばした方が良いと思いますか?
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えっ? 髪を伸ばすって……随分、突然だな。 どうしてだ?
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はい。髪を伸ばしたら、 女子力が高まるのではないかと思いました。
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けど、今からでは、次の公演に間に合いません。 ……ピンチだぞ、瑞希。
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いや。その前に、髪を伸ばしたくらいじゃ 女子力は高まらないような気もするけど……。
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それに瑞希には、今の髪型が似合ってると思うよ。 どうして、そんな風に思ったんだ?
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はい。先日私は、恋の歌を歌うには、女子力が あったほうがいいのではないか、という話をしました。
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そして、ついに今日。レッスンをしている時、 気づいたのです。……みんな、髪が長い。
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星井さんも高坂さんも、佐竹さんも島原さんも。 みんな、とても素敵です。……女子力もあります。
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な、なるほど。確かにそのメンバーは、 みんなロングヘアだな……。
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なので私も、髪を伸ばせば、すこしは女子力が 強化されるのではないかと。……どうかな。
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(そもそも瑞希の悩みは、女子力があるかどうかが 問題じゃないんだろう。瑞希が気にしているのは……)
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うーん……さっきも言ったとおり、 女子力の高さは、髪の長さだけじゃないと思うよ。
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なんと、そうですか。……しゅん。
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いや、落ち込む必要はないよ。それに瑞希はもう、 ちゃんと女子力を持っているじゃないか。
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え?
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今だって、俺の仕事の邪魔をしないように 終わるまで待っていてくれたじゃないか。
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プロデューサー……。
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目立つようなものじゃないかもしれないけど、 瑞希のそういう優しさは、ちゃんと届いてるよ。
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きっと劇場のみんなや、ファンのみんなにも 届いてるんじゃないかな。
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プロデューサー……。 私は……私でも、いいんでしょうか。
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私は、感情を表現することが、得意ではありません。 そんな私でも……。
83
恋の歌を歌って…… 大好きな人たちに、届けたいと思ってもいいですか?
選択肢
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もちろん。瑞希が届けたいと思った人たちに、 届けてあげてほしい。そのための新曲だ。
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そうだな。瑞希の歌で、みんなを 恋に落としてしまえばいいんじゃないか?
86
私の歌で、みんなを恋に落とす。 …………。……きゅん。
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ん? きゅん?
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いえ、なんでもありません。 ……ありがとうございます、プロデューサー。
89
自信はまだ、ありませんが。がんばります。 ……それと、もうひとつ。
90
次の公演で、新曲のお披露目が無事に終わったら。 また、私の話を聞いてくれますか?
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もちろん。 けど、まだ何か心配な事があるのか?
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いえ、そうではありません。 ……では、公演が終わったら、お願いします。
93
(そう言った瑞希の表情は、柔らかな笑顔だった。 大丈夫。瑞希の歌は、ファンの心にきっと届くはずだ)
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