1
(後をつけるのは気が引けるけど、
プロデューサーとしては事態を把握すべきだしな……)
2
(麗花が向かっている方向からすると……
待ち合わせ場所は、公園みたいだな)
4
麗花さん、鼻歌を歌ったり、
スキップしたりしてるね。なんだか楽しそう。
5
あの様子……やっぱり、
彼氏さんを待っているんでしょうか?
6
楽しそうなのは、歌織さんとお兄ちゃんもじゃない?
7
だな。プライバシーが~って注意してた割には、
なかなか熱心じゃないか。
9
あっ、見てください! 麗花ちゃんが
公園の入口に向かって手を振ってますよ。相手は……。
15
話し声が聞こえるな~と思って振り返ったら、
みんなの姿が見えたので♪
16
もしかして、かくれんぼですか?
いいないいな~、私たちも混ぜてください♪
18
いいえ。その、かくれんぼではなくて……。
あの、麗花ちゃん。そちらの男の子は?
19
この子は、ずばり、私のお友達です!
ケンジ君っていうんですよ♪
21
はい♪ 出会いは、この公園でした。
お散歩中、そこのブランコにこの子が座ってて。
22
私も小さいころは、よくひとりで遊んでたから。
なんだか気になっちゃって、話しかけてみたんです。
23
それから、一緒に遊ぶようになったんですよ!
ねっ?
25
歌を聞いてもらったり、枝で地面に絵を描いたり。
お宝がないかな~って冒険したりもしました♪
26
ふーん。それで今日も、
いっしょに遊ぶ約束をしてたんだ。
28
どうした、元気がないな。
……いつもこんな感じなのか?
29
うーん。そんなことないんだけど……
みんなに言っちゃっても大丈夫?
31
わかった。……実は彼、お家の事情で、
もうじき海外に引っ越しちゃうんです。
32
だから、日本での思い出をいっぱい作ろうって、
私ともたくさん遊んでもらってるんですよ♪
33
そういうことだったのか……
いろいろ納得したよ。
34
なら、ウチらも混ぜてもらっていいか?
せっかくだ、みんなで思い出を作ろうぜ。
35
わぁ、いいですね♪
ねえねえケンジくん、私たちとも遊んでくれる?
39
わーい、大人数になりましたね! だったら、
私たちだけじゃできないような遊びがいいよね?
40
鬼ごっこはどうかな?
鬼はもちろん、プロデューサーさんで♪
42
アイドルを追いかけるのは、得意かなって♪
頑張ってください、鬼デューサーさん♪
43
いいね。相手がお兄ちゃんなら、
桃子も本気出して逃げるよ♪
44
よ~し、私も逃げますよ~!
プロデューサーさん、がんばってください!
45
仕方ないな……
よし、気合いを入れて追いかけるぞ!
46
けど、プロデューサーさんひとりじゃ……
あの、私も鬼になって、お手伝いしましょうか?
47
いいんだよ、カオリ。ウチらアイドルと違って、
プロデューサーは万年運動不足だろ?
48
いい機会だと思って、ウチらを追いかけてくれ。
じゃあな♪
50
100数え終えたら、追いかけてきてくださいね。
ケンジくん、私たちもびゅんびゅん逃げちゃおう♪
53
蜘蛛の子を散らすように、みんな逃げていったな。
数えなくてもいい気がするけど……1、2、3……。
55
(それからみんなで、鬼ごっこ、陣地とり、
缶蹴りなどいろんな遊びをした)
56
(こんなに走り回ったのは久しぶりだな。
明日、筋肉痛にならないといいんだけど……)
57
……麗花お姉ちゃん。
ボク、そろそろ帰らなくちゃ……。
58
そっか、夕方だもんね。
あーあ、時間が操れたらいいのにな~。
59
そしたら、楽しい時間をす~っごく長くして、
ずっと遊んでいられるようにしちゃうのにね。
61
あ、そうだ。これを渡さなくちゃだったんだ。
……はい!
63
私たちの、公演のチケット! 次の公演は、
私がセンターなんだよ。ぱちぱちぱち~♪
64
ここにいるみんなで一生懸命盛り上げるから、
ケンジ君にも来てもらえると嬉しいな♪
66
ありがとう、麗花お姉ちゃん。
またね……バイバイ!
67
ばいばーい!
お家まで、気をつけて帰ってね~♪
68
……みんな、今日は本当にありがとう♪
あの子、今まで見たことがないくらい喜んでたよ。
69
あれで喜んでたの?
桃子には、そうは見えなかったけど……。
70
ふふ。ケンジ君は、とっても照れ屋さんだから♪
でもでも、喜んでたのは間違いないよ。
71
遊んでる時、「楽しいね」って、
何度も私に笑いかけてくれたし。
72
でも、もっともっと笑顔にしたいな~。
とびきりの笑顔になってほしいな~!って。
74
はい! あっ、もちろんあの子だけじゃなくて。
来てくれた人みんなが、笑顔になっちゃうような……。
75
そんな、楽しい公演にしたいなーって思ってます!
でもでも、私だけじゃ無理かもしれないから……。
77
今さら、何水くさいこと言ってんだ。
ウチらは一蓮托生、だろ?
78
大丈夫だよ! 麗花ちゃんなら、絶対できるよ!
私たちもがんばるし!
79
ええ、そうね。
力を合わせて、素敵な公演にしましょう。
80
桃子だって、手は抜かないよ。
今回も、いつもどおりがんばるだけだしね。
82
ありがとうのぎゅーは、公演後に取っておきますね!
まだまだやることがいっぱいですから♪
84
自主練って……今からか?
あれだけ遊んだのに?
85
はい! 私、いまとってもやる気なんです。
えっへん♪
86
そうか……麗花の体力が無尽蔵なのは知ってるけど、
公演前だ。張り切りすぎて、ケガをしないようにな!
89
麗花ちゃん、全速力で走っていっちゃった。
あれだけ走り回って、息ひとつ切れてないなんて……。
90
……それだけ、今度の公演に
本気だってことなのかな。
91
ああ。……なあ、プロデューサー。
レイっていいヤツだよな。
92
何考えてるかも、何やらかすかもわからないし。
いつも振り回されてばっかだけど……。
93
あいつの、誰かを笑顔にしたいって気持ちは
間違いなく本物だ。
94
うん……そうだな。
……みんなも、麗花のサポートよろしく頼む。
95
はい! 麗花ちゃんとケンジくんに
素敵な思い出ができるよう、がんばりますっ!