MLTD Archive(β)
メインコミュ 第 121 話 公演前 2 / 5 パート

針を進めて

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数日後……
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お、おはようございます! あの、皆さん、ご迷惑お掛けしました!
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お医者さんにも、ちゃんと許可をもらいました。 今日から、またよろしくお願いします!
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お帰りなさい、静香ちゃん! ……うん。 顔色も声も、すっかり良くなったみたいだね。
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はい、ありがとうございます。 もうすっかり元気ですから!
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あんなにみんなに心配かけておいて…… ほんと、子どもみたいね。
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ううっ。
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まあまあ。それじゃ、全員揃ったところで 改めて定期公演のレッスン開始だ。
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俺は打ち合わせで抜けないとなんだけど…… みんな、後はよろしく頼んだ!
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ふぅ……振り付けは、なんとか頭に入ったかな。 あとは……。
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お疲れさま、静香ちゃん。 少し休憩して、ドリンク飲まない?
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あ、歌織さん。 ありがとうございます、いただきます!
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ふふっ。 静香ちゃん、なんだかとっても楽しそうね。
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本当。何か、いいことでもあったの?
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いえ、特に何かあったわけじゃないんですけど…… レッスンに出られるのが、嬉しくて楽しいっていうか。
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レッスンに出られるのが、嬉しくて楽しい……? 静香、変わってるの。
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そうですよね。レッスンはきついし大変なのに、 変だなって、自分でも思うんですけど……。
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私、今すごく楽しいんです。
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……いいんじゃないの。 楽しいのは、いいことでしょ。
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志保……。
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あ、そろそろ休憩終わりだね。 じゃあ次は、全員で頭から通してみようか?
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はいっ、よろしくお願いします!
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レッスン終了後……
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SE
コンコン、ガチャ
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失礼します。 ……お疲れさまです、プロデューサー。
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あ、静香、お疲れさま。今日は付き添いできなくて 悪かったな。レッスン、どうだった?
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順調です。私が参加しない曲を中心に 進めてもらっていたので、遅れもほとんどありません。
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そうか、よかった。 ……その様子だと、体調も問題ないみたいだな?
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はい。過保護なプロデューサーに、 しっかり休ませてもらいましたから。
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まぁ、そう言わないでくれ。 体のケアは、大切だからな。
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はい、わかっています。 ……ありがとうございました。
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プロデューサー。私、レッスンを 休んでいる間に、気づいたことがあって。
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看病は、母がしてくれたんですけど…… 父も、何度か部屋に様子を見にきてくれたんです。
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お父さんにしてみたら、静香は大事な娘さんだ。 心配するのは当然だと思うよ。
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はい。……父から見た私は、まだまだ子どもで。 だから……いろいろ心配なだけなんだって。
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うん。……そうだな。
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プロデューサーも、風花さんや歌織さんも ですけど。私は、大勢の人に見守られているんですね。
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それはきっと、当たり前じゃなくて…… ありがたいことなんだなって、思いました。
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静香……。
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でも、私だっていつまでも子どもじゃありませんから! 大丈夫だってこと、絶対に納得させてみせます。
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プロデューサー。 これからも、私を助けてくれますか。
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もちろん。俺は最上静香のプロデューサーだ。
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静香が望む限り、ステージに立ち続けられるように 努める。それが俺の役目だよ。
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プロデューサー…… あ、ありがとうございます……。
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そ、それじゃ私、帰りますね! お疲れさまでした!
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ああ、お疲れさま! 気をつけて!
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(自分では「まだまだ子ども」だと言っていたけど。 静香はちゃんと、成長していっている……)
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(いつかお父さんに認めてもらうまで…… 一緒に頑張ろうな、静香!)
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(静香の新曲お披露目公演は、無事終了した。 そして、次の日……)
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はい、765プロ……あっ、制作プロダクションの…… お世話になっております。
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ジャパン音楽フェス? はい、もちろん知っていますけど……。
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……えっ。うちの最上を、ですか!?
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ジャパン音楽フェスに、ソロ出演…… わ、私がですか!!?
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ああ。先方のプロデューサーが、この前の 劇場公演を観に来ていたんだそうだ。
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アイドル枠のひとりとして、静香に話が来ている。 どうだ、参加してみないか?
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で、でも、ジャパン音楽フェスって、 あの有名なジャパン音楽フェスですよね?
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そんな大きな仕事、 私の一存で決めるわけには……。
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もちろん、社長からは出演の許可をもらった。 宣伝にもなるし、出演は大歓迎だけど……
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最終的には、静香が出たいかどうかで 決めていいそうだよ。
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あ……。えっと、あの。 す、すこし考えさせてください……。
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え? ……静香、出ないの? 楽しそうなお仕事なのに。
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あんまり、うれしそうじゃないのね。 静香なら飛びつくかと思ったのに。
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大きいイベントだってこと、気にしてるみたいだけど。 ……もしかして、怖いの?
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!? べ、別に、そういうわけじゃ……!
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変なところで臆病なのね。……劇場の中だけの アイドルで、いたくないんじゃなかったの?
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未来が今、ひとりでいろいろ頑張ってるのだって…… あなたがそう言ったからなんじゃないの?
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!
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志保。 後は俺が話すから……。
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いいえ、プロデューサーさん。 私は同じアイドルとして、納得できません。
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静香。 あなた、どうしてアイドルになったの?
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え!? ど、どうしてって…… それは、小さい頃から歌が好きで……。
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そういうことを聞いてるんじゃないの。 わかってるでしょ。
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私は……歌うことが、好きだからよ。 でも……。
74
でもフェスに参加するってことは、私が劇場の看板を 背負うってことでしょ。そんな、簡単じゃないわ……。
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だったら……。
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志保ちゃん、もうその辺で…… 焦らなくていいのよ、静香ちゃん。
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そうだよ、静香ちゃん。志保ちゃんも。 まだ考える時間はあるんだから。
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……すみません。 すこし、言い過ぎました。
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ミキは、志保の言うことちょっとわかるかな。 ジャパン音楽フェスでしょ?
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出演するのは、アイドルだけじゃないし。 ブレイクしたいなら、チャンスだって思うな。
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……。
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静香、志保。ふたりが真剣な事はわかってる。 心配しなくても、大丈夫だ。
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静香、回答期限まではまだ時間はある。 ゆっくり考えよう。
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はい……。
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数日後……
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(そろそろ、フェス参加への回答期限だ。 静香と志保は、まだ少しギクシャクしているが……)
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(静香は、失敗=アイドルを続けられない可能性を 考えている。プレッシャーは、相当あるはずだ)
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静香と向き合えて、静香が答えを出す 手助けになりそうな事というと……。
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お、静香。ちょうどよかった。 ちょっと、付き合ってくれないか?
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いいですけど、どこに……?
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ちょっ……プロデューサー! どうして、テニスコートなんですか? レッスンは!?
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みんなと相談して、今日はそれぞれ 自分の課題をこなす事になったんだ。
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静香は、俺とテニスで勝負だ。 思いっきり打っていいぞ!
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急にそんなことを言われても、 ラケットも、ウェアだって……。
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ラケットとボールは用意してある。 草野球みたいなものだから、大丈夫だ!
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それとも、自信がないのか?
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なっ!? ……そんなわけありません!
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もう……わかりました! やればいいんですよね、やれば!
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2時間後……
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はぁ、はぁ…… さ、さすが、実力が違うな……完敗だ……。
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もう……だから言ったじゃないですか。スニーカーに 履き替えたとはいえ、スーツでなんて無茶だって。
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でも、さすが……って言っていいのかな。 すこし見直しましたよ。
103
プロデューサーがこんなに 諦めが悪いなんて、思ってませんでした。
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諦めが悪いのも、 プロデューサーの仕事のうちだからな。
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それ、本当ですか? また適当なこと言ってません?
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言ってるかもしれない。
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もう! ……ふふっ。
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わかってます。……プロデューサー、 私に気分転換させようとしてくれたんですよね。
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ありがとうございます。 ……お陰で、ちょっとスッキリしました。
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そうか、よかった。 全力でコートを走った甲斐があったよ。
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……志保の言うとおりなんです。 私、ここに来て怖がってる……。
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きっと、今がすごく心地いいからで。もしここで 失敗して、夢が遠ざかったらって考えたら……。
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足が竦んだ?
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はい。……でも、踏み出さなかったら、 夢には近づけないんですよね……。
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みんな、ちゃんと前に進もうとしているのに。 私、こんなところで……。
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プレッシャーを感じるなとは言わない。静香の、 夢を叶えるための努力は、ちゃんと見てきたつもりだ。
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……。
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フェスに出演するアイドルは、事務所や劇場の看板を 背負っている。それは本当に、その通りだと思う。
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その上で、今回は静香に任せてもいいと思ったんだ。
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……それは、どうしてですか?
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もちろん。ステージに立った静香が、お客さんを ガッカリさせるはずがないって、信じてるからだよ。
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何しろ、自慢のアイドルだからな!
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……も、もうっ! プロデューサー、 卑怯ですよ! そういうの……!
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ダメだったか?
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だから、ダメとかじゃなくて…… も~~~っ!
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わかりました、やります! やってみせます! けど、その代わり……。
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私が失敗した時は、プロデューサーも ちゃんと責任取ってくださいね! ……一緒に!
128
ああ、もちろん!
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