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(ワールド・タウン・アート当日。オープニング
セレモニーも無事終わり、しばらく自由時間となった)
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どのアートも、グレイトです……! やっぱり
フォトグラフと本物では、パワーが違いますね!
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すぐに、プロデューサーとモモコたちを連れて
来なくちゃ! このインプレッションをみんなに……。
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(あのふたりは、ロコと同じクラスの……!
どうしてここに来ているんでしょうか?)
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(もしかして、アートにインタレストが……?
けど、学校ではそんな素振りは……むむむ)
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思ったより退屈だね。
無料だって言うから来てみたけど……。
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わかる。このアートも目玉とか言ってたけど、
正直何がいいのか全然わかんないし。
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(……あの表情には、覚えがあります。ロコが、
学校でアートの話をしようとした時と同じ……)
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……。
みんなのところに、戻らなくちゃ……。
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(ひとりで展示を観に行っていたロコが戻ってきた。
が、何だか様子がおかしいような……)
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どうしたんだ、ロコ?
さっきまで、あんなに元気だったのに。
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もしかして、お目当てのアート見れなかったの?
それとも、思ってたよりしょぼかったとか?
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い、いえ。違います! アートは見れましたし、
本当にアメージングな作品だったんです……。
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ロコは、アートにはクリエイターと、オーディエンスの
ハートビートが必要不可欠だと思うんです。
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どんなに素晴らしいアートも、オーディエンスの
心に届かないのでは、魅力が半減してしまいます……。
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なるほど。……思いが届いていない瞬間を
目にしてしまうというのは、確かにショックだろうな。
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ロコは、知ってもらいたいんです!
劇場のみんなが、わかってくれたように……。
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アートの世界は、本当にアメイジングなんだって。
でも、それを彼女たちに直接言うのは、違う気が……。
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え?
でも亜美も、アートのこと、全然わかってないよ?
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す、すみません! 実は私も、時折、
ロコさんの言うことを理解できていないことが……。
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よかった、みんな同じだったんだ。
桃子だけわかってないのかと思ってた。
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で、でも! みんな、ロコアートを見てくれますし!
ステージの後も、楽しかったって……!
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うん。楽しかったのは本当だよ?
アートのことは、よくわからないってだけで。
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そ、そんな……。ロコはてっきり、劇場のみんなは
アートの理解者だと思ってたのに……!?
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そうですね……私も、胸を張って
あーとを理解できているとは言えませんが……。
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ですが、路子の作るあーとには、いつも
心を揺さぶられます。それは嘘ではありませんよ。
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アートのことはよくわかんないけど、
ロコロコの作るものって、なんか面白いよね。
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そ、そうなんですか? それはうれしいですけど……
アートがわからないのに、楽しい……ううん……。
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ふふ。そこまで難しく考える必要は
ないのではありませんか? 路子。
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うん。俺もそう思う。
多分、みんながそう感じるのは……。
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いつも楽しそうにアートを作るロコを、
間近で見ているからじゃないかな?
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ああ。ロコはいつも、アートが好きだっていう
気持ちを、全身で表してるからな。
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そんなロコが、全力で楽しみながら作ったアートだ。
みんなが同じ気持ちになるのは、当然だと思うよ。
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うん……桃子はお兄ちゃんの言うこと、
ちょっとわかるかも。
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ロコさん、いつも楽しそうに作ってるもんね。
だから、見てる桃子も楽しいよ。
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そうですね! 舞台に上がられている時もですが、
ロコさんの表情はいつも印象的で、素敵だと思います♪
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そういうロコの姿が、劇場のみんなや
ファンの心には響いているって事だと思う。
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逆に言うと……ロコは今、学校では
そういう姿を見せられていない、って事かもな?
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だったらもう、解決したも同然だね! クラスの子に、
いつものロコロコを見せればいいだけっしょ?
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そ、それはそうですけど……。クラスメイトとは、
普段ほとんどコミュニケーションしてませんし……。
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ロコが突然アートの話をしたら、
変に思われて、ますます……。
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ロコさん、そんなこと気にしてたの?
でもそれって、別に今さらじゃない?
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だって、ロコさんはアーティストなんだから。
つまり、個性的ってことでしょ。
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兄ちゃんも、いつも言ってるもんね♪
アイドルは個性が大事だーって!
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ええ。むしろ、ここで諦めてしまっては、自らの
個性を否定することに繋がってしまう気がします。
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そうだな。確かに、ロコが不安に思う気持ちもわかる。
アートに苦手意識を持たれたくないって事もな。
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けど、話をしてみようとするのは悪い事じゃないよ。
たとえお互い、理解できなかったとしてもだ。
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きっと、ロコさんなら大丈夫です! 私も皆さんも、
いつも心を動かされてきたんですから……。
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うんうん。それに安心してよ、ロコロコ!
もしダメだったら、亜美たちが慰めてあげるからさ♪
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……ほ、本当ですか?
ロコは……みんなのことを、その、頼っても……。
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まあ、背中を押したのは桃子たちだもんね。
失敗した時は、ちゃんと話を聞いてあげるよ。
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ああ、そうだな。だから心配する事はない。
それと、これは俺の想像だけど……。
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無料とはいえ、わざわざ足を運んだんだ。彼女たちも、
少なからずアートに興味があるんじゃないかな?
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プロデューサー……みんな……。
そう、ですよね。
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わかりました!
ロコ、彼女たちと話をしてきます……!
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そういえば、アンバサダーだってチラシに……。
え、えっと……私たちに、何か用?
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いきなり話しかけて、ソーリーです!
けど、どうしても聞きたいことがあって。
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ふ、ふたりは、どう思いますか?
今回のアート展のこと……。
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……あ、もしかして聞いてた!?
さっき、私たちが話してたこと。
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は、はい……。
ふたりに話しかけたのは、それが理由ですが……。
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でも、そのことは気にしないでください!
ロコはただ、インプレッションが知りたいんです!
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ううっ……。やはりこのアートの良さは、
届いていませんでしたか……。
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な、なんかゴメンね。
全然わかんないとか言っちゃって。
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いえ、ノープロブレムです!
アートって、そういうものだと思いますから。
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でも……もしもふたりが、少しでも
アートに興味を持っているのなら……。
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このまま帰ってしまうのは、その、
ロコとしてはすごく残念で……。
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うん。でも、良さとかは全然わかんなくて。
どういう風に楽しめばいいのかもわかんないし。
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……!
な、なら、もしよかったらなんですけど。
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最終日にイベントがあるんです。
そこに、来てくれませんか!?
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はい! 当日は、とっておきの……
エキサイティングなステージがある予定なんです!
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そこで、最高のアートをお見せしますので……
ぜ、ぜひ、見に来てくださいっ!
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お疲れさま、ロコ!
どうだ、ちゃんと話せてきたか?
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は、はい! ふたりの話を聞いて……それと、
最終日のことも、ちゃんと伝えてきました!
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わぁ……! おめでとうございます、ロコさん!
勇気を出した甲斐がありましたね♪
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うんうん。今のロコロコ、めちゃカッコいいよ♪
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は、はい! ちゃんと、伝えて……ううっ。
オープニングセレモニーより、緊張しました~……!
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ふふ。ずいぶん、気を張っていたようですね。
ですが、それだけ頑張った証拠でしょう。
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ひっく……。ううっ……タカネ、サンクスです~……。
でも、ロコはみちこじゃないですよ~……!
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ああ、ほら。ロコさん、泣かないで!
まだまだ、がんばるのはこれから! でしょ?
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グスッ……。
は、はい。そうですね、モモコ……!
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桃子の言うとおり、頑張るのはこれからだ。
最終日のステージに向けて、精いっぱい準備をしよう!
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はい! ロコはアイドルとして、ステージで、
最高のアートをエクスプレッションして見せます!
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だから、その……。
みんなもロコに、力を貸してください!