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メインコミュ 第 145 話 公演前 2 / 5 パート

I believe...

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悪いな、わざわざ来てもらって。 オーディション選考用の書類が届いたんだ。
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大丈夫、チャリだからさ。 これが資料?
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ああ、書類選考を通った応募者だ。実技審査の前に ひととおり目を通しておいてくれ。取扱いは厳重にな。
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はーい! どれどれ~? ……うわ、可愛い! みんなフレッシュだな。この子とかメイク映えしそう!
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この子たち、ひょっとしたら将来、アタシたちと一緒に お仕事するかもしれないんだよね。そっかー……
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……え?
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あれ? ……ううん、やっぱり。 ………………。
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恵美? どうした?
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……あのさ、プロデューサー。その……。 えっと……。
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……? ちょっと、場所を移そうか。
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なんかごめんね、プロデューサー。 気、使わせちゃって。
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いや、何かこみいった話みたいだったから。 それで、どうしたんだ?
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あの……。前にさ、話したことあったの覚えてる? アタシがここに来て、初めて公演した後。
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地元で、中学の頃に仲良くしてた友達の話。
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えっと……。 もともと芸能界に憧れてたって子だっけ。確か……。
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一番に、その子に話したんだ。読モみたいに、応援して くれるかなって思ってたんだけど……言われちゃった。
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「アイドルなんて、今まで興味なかったくせに!」 ……って。
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……確か、アイドルになってからは 疎遠になってしまったって。
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うん。芽衣っていうんだけど……その子がね、いたの。 このオーディションに応募してる。
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! そうだったのか……。 本当にアイドルを目指し始めたんだな。
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アタシ……。 芽衣を審査するってことだよね。
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そういうことになるな……。 大丈夫か?
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もし難しければ、今からでも断るから。 事情が事情だし、それに……。
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ううん、やらないと……お仕事だもん。 アタシのために、用意してくれた……。
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…………。
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うん……大丈夫、できる。 アタシ、ちゃんとやるよ、プロデューサー。
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……わかった。当日は俺も付き添うから、 何かあったらすぐに言ってくれ。……それでいいか?
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うん……アリガト。
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そして……
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オーディション当日
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……11番の方、ありがとうございました。
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(次だ。次が芽衣、12番……)
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(もうずっと会ってないけど、元気だったかな。 写真だと、少しあか抜けてた)
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(アタシのこと、今はどう思ってるんだろ……アタシが 審査員って知ってる? わかったらどんな顔するの?)
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(……どう、思うの?)
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では、12番の方、どうぞ。
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……!
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12番、沢野芽衣です。よろしくお願いします!
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恵美ちゃん、お疲れさま! どうだった!?
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いや~。なんか、オーディションってすごいね? 自分が受けるより緊張したかも。ていうか、疲れた~!
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ずっと集中して、歌やダンスを見なくちゃいけないん だもの。神経がすり減ってしまうわよね。
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この後は、審査員それぞれの評価を持ち寄って、 話し合って合格者を決めるのね。
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まだ時間はあるみたいだから、ひと息入れましょうか。 今、お茶を淹れるわね。
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アリガト! まあ、だいたいの評価はつけてたから、 あとは見直すくらいなんだけどね。
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でもノド乾いちゃったから超うれしい。にゃはは!
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それで……。どうだったんだ?
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……っ。うん……。
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(芽衣は……正直、まだまだって感じだった。 すごい頑張ってたけど……)
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(他の審査員の人達はどう思ったのかな。アタシだけ 点数低かったら、アタシのせいで……不合格に?)
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(せっかく本気で夢に向かって踏み出したのに。 アタシ、芽衣の友達なのに。だったら……!)
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(だったら……どうするの? 芽衣がアタシだったらどうしてた?)
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(アタシが、芽衣だったら……?)
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……恵美ちゃん? どうかしたの?
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紗代子……みんな。 ……あのね。じつはさ……。
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(…………)
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そうだったんだ……。
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……にゃはは。アタシ、どうしたらいいかな。
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お友達の審査……難しいわね。 どうしても応援したくなるだろうし……。
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そ、そうだよね? それに、これから伸びるのかもだし 今日は調子悪かっただけってこともあるし!
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……確かに、アイドルの審査に必要なのは、 今の実力だけじゃないと思う。
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可能性や雰囲気……。 そういうのも含めてじゃないかしら。
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可能性とか、雰囲気とか……。 そ、そんなの、あるとかないとか……わかんないよね?
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う、うん……どうかな……?
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……。
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わからなかったのなら、それも含めて。 恵美が一番納得できる答えを出すのがいいと思う。
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え……。アタシが……?
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……そうね。大切なのは、恵美ちゃんがどう思って、 どうする自分でいたいか……だと思うわ。
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所さんのお友達だったのなら、その方はきっと、 いつもの所さんが好きだったんじゃないかしら。
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いつもの恵美ちゃんは、思ったことをそのままぶつけて くれる……。だから、うれしいんだよ?
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……ウソのないまっすぐな気持ちで通じ合えるからこそ 『お友達』は大事で、ありがたいのよね♪
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みんな……。
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あはは、なんか厳しいけど……。 うん、そうだよね。ありがと!
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じゃあアタシ、今の評価でまとめちゃうね。 そうだよね。答えはもう……出てたんだもん。
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そして……
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(その後の最終評価で、恵美の友達は不合格となった)
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数日後……
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わーっ、ゴメンプロデューサー! レッスン遅れちゃって! すぐ準備するから!
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いや、連絡くれてたから大丈夫だけど……珍しいな。 トラブルでもあったのか?
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ううん、じつは芽衣から連絡があって。 それで、さっきまで話してたの。
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芽衣? オーディションに出てた友達の? ……大丈夫だったのか?
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うーん、やっぱり……ぎこちなかった。 オーディション落ちたの、まだ引きずってたし。
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そうか…。
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でもね、ぜんぜん怒ってなかった。ただ普通に聞かれ たんだよね。アイドルとして、どうだった?って。
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それで、恵美はどう答えたんだ?
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正直に。感じたことを言ったよ。 そしたら「そっか」って、言ってた。
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それで……アタシの審査なら、信じられるって。 アイドルのアタシのこと、見てきたからって。
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あの子…… ずっと見ててくれたの。アタシのこと……。
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そうだったのか。すごいな。
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うん。すごいよね。ホントならアタシなんて、 見たくなかったはずなのに。
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……それでね、最後に言われたよ。
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今日はありがとね。 これからもさ、ぜったい頑張って。
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ずっと、見てるからね!
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………………。そうか。
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プロデューサー、前に言ってくれたよね。 わかってもらうには、アイドルを頑張るしかないって。
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それでもわかってもらえなかったら?って、 アタシ、ホントはちょっと思ってた。
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でも、見てもらえてたんだ。 プロデューサーの言ったとおりだったね。
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それは、恵美が本当に頑張ったからだよ。 あと、その友達が強い人だったからだと思う。
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うん……。アタシ、やっぱ人に恵まれてるよね! 劇場のみんなもいい子たちばっかだし。
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それに、もちろんプロデューサーもね♪
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そう思ってもらえてるなら、よかったよ。 何しろ、恵美を劇場に連れてきたのは俺だから。
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だよね~。うん、連れてきてもらえてよかった♪ アタシ、これからも もっともっと頑張んなきゃ。
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公演もライブも、他のお仕事も! これからも、ばんばん入れてくれていいからね!
103
わかった。でも、まずは新曲公演だな!
104
うん! やるぞ~! ちゃんと見ててくれてる人もたくさんいるし。
105
宣伝のおかげで、前評判もいいみたいだぞ。 ファンも楽しみにしてくれてる。
106
ホントに? よーし、もう絶対すごいライブにする!
107
……あ、ところでさ。プロデューサー、 前にもうひとつ、言ってくれてたこと、覚えてる?
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