(先日、翼が十代向け流行発信番組の オーディションを受けた。結果は……)
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(先日、翼が十代向け流行発信番組の
オーディションを受けた。結果は……)
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今回のお仕事、絶対
わたしにピッタリだと思ったのに……。
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そうだな……。俺も手応えを感じたから、
受かると思っていたんだが……。
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プロデューサーさんも、そう思いますよね?
う~ん……あっ!
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もしかして、誰かと間違えてるんじゃないですか?
ホントは、わたしが合格してるのかも!
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いや、それはないんだ。合格者は、
翼と一緒に面接を受けた子のひとりだって聞いた。
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え~~~っ!? なんで? あの中だったら、
わたしが一番上手に台本読めたのに……。
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プロデューサーさん!
こんなんじゃわたし、納得できませんよ~!
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翼。落ちた原因を考えるのは、悪い事じゃない。
けどそれは、次の仕事に繋げるためだ。
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今回の結果は、番組の性質と候補者の適正を総合的に
判断して……との事だ。また次、頑張るしかないよ。
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むう~……プロデューサーさん、
どうして、そんなイジワル言うんですか?
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わたし、ちゃんと言われたとおりにしたのに!
台本だって、たくさん読む練習したんだから……。
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なのに、また次がんばれ、なんて……。
そんな簡単に言わないでくださいよ……。
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(オーディションは厳しい世界だ。翼にも、
心理的な負担をかけているとは思う。けど……)
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がんばったのに、こんな悔しい思いするなんて……
わたしもう、オーディションなんて受けたくない……。
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そうか。けど俺は、翼本来の力を発揮する事が
できたら、絶対に合格できると思ってるよ。
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オーディションの限られた時間の中で、
自分の魅力を出しきるっていうのは、難しい事なんだ。
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けど、翼のいいところがきちんと伝われば、みんな
翼を選ぶはずだ。翼には、それだけの魅力がある!
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ホントに……わたしなら、オーディション
絶対合格できるって思う……?
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もちろん! 翼をスカウトしたのは、俺だからな。
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……そうですよ~。わたしをスカウトしたのは、
プロデューサーさんなんだから。
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プロデューサーさんが、そんなに言うなら……
わたし、またオーディション受けてみようかな。
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でもでも、次は絶対受からなくちゃイヤだから。
ちょっとだけなら、レッスン増やしてもいいですよ?
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そのかわり~……合格したら、
ごほうびにデートしてくださいね! 約束で~す♪
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(翼の顔に、ようやく笑顔が戻った。
改めて頑張ると決意してくれて、本当によかった……)
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(翼のポテンシャルを、最大限引き出してやりたいな。
その時こそ、本人が納得する結果が得られるはずだ!)