2
亜利沙は、もう舞台袖で待機してるはずだな。
ちょっと様子を見てこよう。
3
うぅ、す、スゴい熱気です……。
ステージ裏まで、お客さん達の気配が伝わって……。
4
や……
やっぱり、やっぱりムリですよぉーっ!!
5
ありさはステージで歌うより、
客席でコールしてる方がお似合いなんです~!!!
6
あ、亜利沙!?
待て待て、逃げ出そうとするなっ。
7
プロデューサーさん、離してくださいっ!
後生ですから、お願いします~!
8
(様子を見に来て正解だったな。
よし、ここはひとつ……)
9
亜利沙、落ち着け。
いいから、この鏡を見てみろ。
11
ああ、そうだ。
この鏡に映ってるのは、誰だ?
15
ここに映っているのは、今日ステージデビューする
新人アイドルの、『松田亜利沙』だ。
18
なら、鏡の中で不安そうな顔をしている新人
アイドルのことを、誰よりも応援してあげないと。
19
そう……そう、でした……。
プロデューサーさんの、言う通りです!
20
アイドルちゃんを応援しないなんて!
そんなの、そんなのありさじゃありませんっ!
21
(亜利沙の表情に、輝きが戻ってきた。
これなら……)
23
ありさは今から、『松田亜利沙』っていう
新人アイドルちゃんを、全力で応援してきます!
24
アイドルちゃんの笑顔が、客席に届く時……
お客さん達もまた、笑顔になるんです!
25
そうだな。その新人アイドルは、
無事に笑顔を届けられそうか?
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(そう言って、亜利沙は勢いよくステージへと
駆け出していく。写真撮影の時と同じように)
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(松田亜利沙という新人アイドルの物語は、今、
始まった。その姿を、観客席に焼き付けてこい……!)