(いよいよ、今日は育が劇場のステージに初めて立つ 日だ。劇団とはまた違う舞台だけど、大丈夫かな?)
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(いよいよ、今日は育が劇場のステージに初めて立つ
日だ。劇団とはまた違う舞台だけど、大丈夫かな?)
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あっ、プロデューサーさん。
おはようございます……。
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おはよう、育。調子はどうだ?
……もしかして、緊張してるんじゃないか?
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ううんっ、だいじょうぶだよ!
わたし、劇団でも舞台に立ったことあるし。
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それに、歌もダンスもいっぱい練習したし、
失敗したりしないと思うっ。
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うん……だから、大丈夫。
……大丈夫だよね……。
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(少し緊張してるみたいだな……。舞台は経験してても
アイドルとしては初公演なんだ。無理もない)
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育。実をいうと……
俺もちょっと緊張してるんだ。
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えっ。プロデューサーさん……、どうして?
プロデューサーさんも出演するの?
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いや、俺は出ないけど。とはいえ、その……
お客さんがたくさんいると思うと……ははっ。
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へえ……そうなんだ。
プロデューサーさんでも、緊張しちゃうんだ。
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もう、しょうがないなぁ。じゃあとくべつに、わたしが
プロデューサーさんと一緒にいてあげるよ。
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うん! プロデューサーさん、手を出して?
わたし、つないでてあげる!
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そうすると、ドキドキしなくなるんだよ。わたしが
緊張してると、おかあさんがいつもしてくれてたんだ!
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わぁ……。プロデューサーさんの手、
おっきいね! わたしの手が、かくれちゃった!
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育の手は小さいけど、あったかいな。
うん、おかげで緊張がほぐれてきたよ。
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あ……、時計見て、プロデューサーさん!
そろそろ、わたしの出番だよ! 早く行かなくちゃっ。
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(いつもの元気を取り戻し、舞台に駆け上がっていく。
その小さな手で、大きな夢をつかむために)