(明日は、エミリーの劇場初公演。そのせいか、 エミリーに落ち着きがない。……少し話をしてみるか)
1
(明日は、エミリーの劇場初公演。そのせいか、
エミリーに落ち着きがない。……少し話をしてみるか)
4
あの、仕掛け人さま。明日の初舞台……
ほ、本当に、私に務まるでしょうか……?
5
エミリー、そんなに硬くならなくても大丈夫だ。
明日に向けて、たくさんレッスンしてきただろ?
6
はい、できるかぎりのことは……。
でも、やはり不安で……。
7
じゃあ、別のことを考えようか。
あまり思い詰めるのも、よくないからな。
9
そうだな……エミリーの好きな食べ物は何だ?
飲み物でもいいけど。
10
好きな食べ物、ですか?
ええと……私は、抹茶が好きです!
11
へえ、そうなのか。
でも抹茶って、苦くないか?
12
苦味はあります。でも、鼻から抜けるあの風味、
独特の香り……和の心を感じます♪
13
そうか……そんな風に言われると、
なんだか抹茶が飲みたくなってくるな。
14
!? 本当ですか?
では私、淹れてまいりますね!
15
ほっ……♪
やはり抹茶を飲むと、心が落ち着きます……。
16
はは、それはよかった。
これなら初公演も、大丈夫だな?
17
はい……こうして仕掛け人さまが一緒に
いてくださると、大丈夫と思えるのですが……。
18
本番は、ひとりだと思うと、
不安に襲われてしまって……。
19
確かに、ステージに立つのはアイドルだけ。
エミリーひとりに思えるかもな。
21
でも、俺はすぐ隣にいるんだ。
何かあったら、すぐにサポートできるように。
22
それに劇場スタッフも、他のアイドル達も……
みんながエミリーを支えてくれる。
24
だから、大丈夫だよ。
エミリーは、ひとりじゃない。
25
はい……、そうですね。
申し訳ありませんでした、仕掛け人さま。
26
私は、ひとりきりではありません。
たくさんの方々が、応援してくれているのですね!
27
ありがとうございます。
明日の公演、精一杯、頑張れそうです!
28
(エミリーに、いつもの表情が戻る。
この初々しい笑顔を、いよいよお披露目だ!)