(今日は千鶴さんの、最初の仕事…… 宣材写真の撮影日だ)
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(今日は千鶴さんの、最初の仕事……
宣材写真の撮影日だ)
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(千鶴さんは、初めての撮影とは思えない
堂々とした立ち居振る舞いで、テストを終了させた)
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お疲れさまですわ、プロデューサー。
……いかがでしたかしら?
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バッチリでしたよ、千鶴さん!
本番では、ゴージャスな写真が撮れそうですね。
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お~ほっほっほ、当然ですわ!
……と、言いたいところですけれど。
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わたくしだけの力でないことも、わかってますわ。
さすが、アイドル専門のカメラマンさんですわね。
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緊張するわたくしを、うまく乗せてくれましたの。
やはり、二丁目の写真屋さんとは……。
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……ではなく! 行きつけのセレブ専門写真館とは、
違った趣がありますわね! お~っほっほっほ!
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コホン! ところでプロデューサー、
相談したいことがあるのですけれど。
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実は……スタッフのみなさまに、
差し入れを持ってきましたの。
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初めてお仕事をご一緒させていただく方々に、
手土産のひとつもないのは失礼かと思いまして。
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アイドルとして、みなさまとこれから
お付き合いしていくのですもの。当然のことですわ。
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ですが、どう渡せばいいのかわからなくて……
プロデューサー、お願いできませんか?
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ダメですよ。千鶴さんからの差し入れなんですから、
千鶴さんが渡さなきゃ。
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普通に渡せば大丈夫ですよ。千鶴さんの心遣いに、
スタッフさん達もきっと喜んでくれます。
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そう…でしょうか?
では、あちらに積んでありますからみなさまに…。
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積んである? ……うわ、お重じゃないですか!
中身は……美味しそうな揚げ物やお肉ですね!
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ええ。朝早くから準備をして、
つい作りすぎてしまいましたのよ……。
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コホン。ですから、プロデューサーもぜひ、
召し上がってくださいまし。
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(お重は、みんなに大好評! その様子を
千鶴さんは落ち着かない様子で見守っていた)
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千鶴さん、本当に美味しかったです。
差し入れをして、大正解ですよ!
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ああ、よかった……。
喜んでもらえて何よりですわ。
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わたくしは、アイドルとしては
まだまだ未熟な身……。
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歩んでいくには、みなさまのお力が必要です!
どうか、今後ともよろしくお願いしますわ!
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(そう言って深々と頭を下げる千鶴さんに、みんなは
大拍手。撮影はとてもいい雰囲気の中で進んでいった)
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(宣材写真も素晴らしいものができあがった。それは
千鶴さんの人柄にみんなが惹かれた証拠かもしれない)