1
(CDショップでの、千早のミニライブと
サイン会は、大盛況のうちに終了した)
2
プロデューサー、お疲れ様です。
いいライブができたと思います。
3
お疲れ様。こういうところで歌うのは久々かな、千早。
最近は大きなステージでの仕事も増えたから。
4
そうですね。今日は本当に、楽しかったです。
ファンの皆さんの近くで、歌えましたし。
5
皆さんと直接お話をしたり、CDを手売りしたり……
サインのし過ぎで、腕はクタクタですけど。ふふっ。
6
ファンからのプレゼントもたくさん届いてたな。
もう千早も、いくつかは見たと思うけど……。
7
ええ。花束がありましたね。きれいな青い色の……
ムスカリの花、ですよね?
8
ムスカリか。千早のCDのジャケットにも
描かれてる花だよな。
9
ええ……私、ムスカリの花言葉が好きなんです。
失意、絶望、そして不安……。
10
ええっ? そんなしんどい花言葉だったか?
もうちょっと何か、あった気がするけど……。
11
はい。明るい未来や、夢にかける想い、
それから、通じ合う心……ですね。
12
昔は青い花を見ると、寂しく思っていました。
でも今は、暖かい気持ちになれるんです。
14
きっと以前の私は、ムスカリの花の
影ばかりを、気にかけていたんだと思います。
15
けれど花には、色も匂いも、あざやかさもあって。
それに気づかせてくれた人達が、周りにいてくれて。
16
千早にとって、ムスカリの花というものが
前とは違う存在になったということなのかな。
17
いえ……花は同じ花のまま、変わらずに。けれどもっと
色々な見方、感じ方ができるようになったのかと。
18
なるほど……千早の世界が広がったんだな。
周りのみんなと一緒に。
19
私の歌の道は、もう孤独なだけではないんです。だから
この道の先へと、これからもみんなと。足を止めずに。
20
進んで行きましょう、プロデューサー。
道の果ての、その向こうまで。