1
あ、プロデューサーさん。
お疲れさまです……ふぁ。
2
お疲れさま、百合子。
……どうしたんだ? 何だか眠そうだけど。
3
うう、すみません。昨日読んでた本が面白くて、
ちょっぴり夜更かししちゃいました……。
4
そういう事か……寝不足には気をつけような!
それで、どんな本を読んでたんだ?
5
はい、ヴァンパイアが主人公の小説なんです!
これが、すっごく面白くて……。
6
上巻のラストで、ヴァンパイアの女の子と
人間の男の子が、敵に追われて駆け落ちするんです。
7
そんな強い引きで終わられたら、すぐにでも
下巻を読みたくなっちゃうじゃありませんか!
8
はは、そうだな。ヴァンパイアといえば、
百合子も今度のイベントで演じる予定だったな。
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はい! 私、この本のおかげで、
ヴァンパイアの気持ちがちょっとわかった気がします!
10
今日も、ちょっと日差しがまぶしいくらいで……
ハッ! まさか、私もヴァンパイアに……!?
11
いや、それは……
夜更かしのしすぎなだけじゃないか?
12
いえ、それだけじゃないんです。
なんだかすごく、のどが渇いてるような……。
13
あの……プロデューサーさん。もしも私が、
本当にヴァンパイアになってしまったら……。
15
えっ、百合子? そんな、まさか……。
冗談だよな?
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うぅ……ご、ごめんなさい!
私やっぱり、ヴァンパイアにはなれそうもありません!
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だってプロデューサーさんの首筋に、
く、口をつけるなんて……そんなの絶対ムリです!
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いや、本物じゃないなら必要ないから……でも、
今の演技は良かったよ。本番も、その調子で頼んだぞ!
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ほ、本当ですか? わかりました!
私、本番でもヴァンパイアとして、がんばりますね!
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(頑張る方向が、少しずれているような気もするけど
……百合子はやる気みたいだし、本番に期待しよう!)