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(第九幕公演のゲネプロが終わった。あとは本番を
残すのみ……。最終チェックは入念にしておこう)
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あっ、プロデューサー。
もしかして、もう閉めてしまいますか?
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実は、相談なのですが。少しだけ、ここにいても
良いでしょうか? 長居はしませんので。
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はい。この九幕は、ロングラン公演の締めくくり。
観客のみなさんの注目も、ひとしおです。
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そして、私の背中にのしかかる歴代真珠星たちの期待。
……ずしっと重いぞ。
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そうだよな。大舞台の主役を張るんだ、
プレッシャーは感じるよな。
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はい。……ですが、作中の真珠星も、
私と同じ気持ちを感じていたと思います。
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負けられない戦いを前にした時の緊張と高揚感は、
その時にしか体験できませんから。
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確かに。稽古じゃわからないし、本番の
ステージに立つ人間にしかわからない事だな、それは。
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……プロデューサー。
私は今でも、織姫の気持ちがわかりません。
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でも今は、それでいいと思います。理解したら、
100%の真珠星はできない気がするので。
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ああ。全部を理解できなくてもいい。
……存在を、受け入れるだけでいいんだ。
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はい。……真珠星が織姫を受け入れたからこその、
大勝負。私たちで、しっかり届けたいと思います。
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見守っていてください、プロデューサー。
『一宮真珠星』と、彼女たちの物語の行く末を。