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漆黒の狙撃手 ジュリア

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(今日は怪盗vs警察を描くドラマの撮影だ! 出演するジュリアの役柄は……)
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まさか、あたしが警察側を演じるなんてな……。 こういうのも、ヤキが回ったっていうのか?
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はは……ジュリア、この役は不満か?
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まさか! 役をもらえるのはありがたいし、 やるならもちろん全力だ。それは当然だろ?
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ただ、刑事役をやることに ちょっと戸惑ってるのは確かだよ。
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なんといっても、あたしは ロックなアイドル、ってやつだからな。
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そうか……ロックが信条のジュリアとしては、 抵抗があるっていう感じなのか?
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そりゃ、反骨こそがロックの魂だしな。 それなのに、演技とはいえ刑事役……難しいよ。
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おいおい、しっかりしてくれよ。 今から役を変わるなんて事は、さすがに……。
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心配するなよ、プロデューサー! セリフもちゃんと覚えたし、しっかりやるって。
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そういえば……あたしがやるこの刑事は、 誰にも弱みを見せないって役だったっけ……。
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ああ。もしかしたらだけど……この刑事は、 弱い自分を内に秘めてるのかもしれないな。
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なるほど……。弱い自分を表に出さないために、 硬派を演じてるってコトか。あり得るな。
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本当に戦うべき相手は、自分の中にいる、って。 そんな設定があるわけじゃないかもしれないけど。
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それなら、この刑事は十分にロックかもしれない。 サンキュー、プロデューサー!
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思いがけず、役への糸口が見つかったみたいだな……。 それじゃ、撮影頑張って来い! 期待してるぞ!
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OK! あ、けどプロデューサー。 あたしが役作りで悩んでたことは、その……。
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わかった。ジュリアがロックじゃない役を 演じるのに悩んでたって事は、秘密にしておくよ。
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お、おい! ……ったく、 改めて言わなくてもいいんだよ、バカP!
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