2
はぁ、はぁ……。ね、姉さん……。
お願い、もうこんな酷いことはやめて……!
5
酷い? 一体何が酷いというのだ、ヒーロー。
この世界は力が全て。それ以外に何がある?
6
貴様の姉は、己のデストルドー因子に負けた。
内なる暴力の衝動、ダークパワーに屈したのだ。
9
どうした、遠慮はいらないぞ?
そのキネティックパワーで、私をねじ伏せてみせろ!
10
貴様の内にも眠る、デストルドー因子を使え!
ダークパワーを解放し、全てを解き放て!!
11
うぅ……目を覚まして、姉さん……。
こんなの、姉さんらしくない……!
12
っ……つむ、ぎ……。
……にげて……はやく……!
14
この私に肉体を奪われて、尚も抵抗するか……。
ふふ。流石はヒーロー、と褒めてやろうか?
15
だが今や、何の力もない。貴様が命をかけて守ろうと
していたものは、私が全て破壊し尽くしてやる!
16
姉さんが、守ろうとしていたもの。
……そうだ。姉さんはいつだって、守ろうとしていた。
17
私がまだ小さくて、この力が何なのかわからず
泣いていた時も……大丈夫よって……。
18
キネティックパワーは、人を傷付けるために
あるんじゃない。守るためにあるんだから、って……。
19
だがそれも力。元を辿れば全て同じ……姉と同じく、
デストルドー因子を持つ貴様には、その才がある!
20
姉さんはこの世界を、人々を……私たちを守ってた!
だからこんなこと、姉さんは絶対に望んでいない!
21
ほう、やっと目覚めたか。いいぞ紬、戦いに委ねろ!
その身も、心も……血肉の一片までも、暴力に捧げろ!
26
ふふふ、ははははは……終わりだ、ヒーローズ!
私を止められる者は、最早誰もいない!
27
かつて、貴様らの希望だったこの力で、地表ごと消し
去ってやろう。そして正義の無力を、欺瞞を思い知れ!
31
何っ!? この私のデストサーベルを受けて、
まだ生きているだと……!?
32
姉さんが死んだって聞いて……。
守らなきゃ、って思った……。
33
私は守られるばかりで、姉さんを守れなかった。
だから、代わりに……ヒーローに、なると決めたの!!
35
その力は……! そうか、私のデストサーベルから
ダークパワーを取り込んで、目覚めたな!?
36
はーっはっはっは、面白い!!
貴様と私のパワー、どちらが上か……見極めてやろう!
40
これは……ダークパワーではない!? ダークパワーを
キネティックパワーに変換させたというのか……!?
41
この力は、私だけのものじゃない。
この拳には姉さんの……ヒーローの想いが乗っている!
42
この世界を、姉さんを守るには、こうするしかない……
だから、姉さん……ごめんなさい……!
43
……………………。
ありがとう、……紬……。
45
う、うぅ……!
うわああああぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!