1
(未来から、今日は公園で練習していると連絡が来た。
早速、様子を見に来てみたけど……)
2
あっ、プロデューサーさん!
おはようございま~す♪
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それなんですけど……私、やっぱりどんな気持ちで
セリフを言ったらいいか、わからないみたいで……。
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プロデューサーさん、どうしましょう?
このままじゃ、みんなと練習できませんよ~!
6
(未来自身、まだあまり勝ち負けにこだわった事が
なさそうだからな。でも……)
7
(未来は静香に、投げ出さないと言った。
せっかくオーディションに受かったんだから、と)
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ぽかぽか、いい天気~♪
私はお元気~♪ 練習びより~♪
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あれっ、この声って……?
あっ、やっぱり可奈だ! 可奈~!
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はれっ?
未来ちゃんに、プロデューサーさん?
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うう……。
私、どうすればいいんだろ~……?
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可奈は、何かアドバイスがあるか?
自分が練習する上で、気付いた事とか……。
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えっ! む、難しいなあ~……。
ちょっと待ってください、考えるので!
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うーん、アドバイス、アドバイス~。
ナイスなチョイスのアドバイス~♪ ……そうだっ!
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あっ、私が考えたことじゃないんだけど。
初日の練習のあと、志保ちゃんと話したんだ。
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私、アイドルとしてがんばるのはいいんだけど……
勝ち負けっていうの、なんかイヤだな~って。
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勝ったらうれしいけど……負けたら悔しいし悲しいし、
それに、周りとギスギスしちゃいそうで。
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そう、そうだよね!
私も、そういうのやだなーって思ってたんだ!
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別に、好きとか嫌いとかの話じゃないと思うけど。
自分がどうなりたいか、じゃないの?
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どうしても行きたい場所への切符が1枚しかないなら、
誰かを押しのけても、奪い取るしかないんじゃない?
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でも、それは競争相手が憎いんじゃなくて、
自分が本気でその切符が欲しいってだけの話でしょう。
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可奈はどうなの。
未来の役が可奈だったら、同じように言えないの?
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その程度の気持ちで、今回のドラマを引き受けたの?
だったら、私が代わってあげてもいいわよ。
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そ、それは違うよ! 私……私だって
このオーディション、がんばって受かったんだもん!
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だから志保ちゃんより上手にできなかったとしても、
絶対に譲れない! ……あっ。
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そう。
……なら、そうすればいいと思うけど。
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志保ちゃんて、やっぱりすごいよねー。
私、一生敵わないかもって思っちゃった。
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でもね! 私、思ったんだ。
それでも、あきらめたくない……って。
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どこかひとつでも~! 志保ちゃんより、
すごいアイドルになりたい! た~い!
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えへへ……
未来ちゃんも、そういう風に思うこと、ない?
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……ある!
私、アイドルがすごく、すーっごく好きだから!
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琴葉ちゃんや、春香さんみたいな……
ううん、もっとすごいアイドルに、私もなりたい!
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そうだな。未来は今のその気持ちを、
セリフに込めればいいんだと思う。
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ライバルだから嫌いにならなきゃいけない、
なんて事はない。劇場の仲間なら、むしろその逆だ。
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ええっと……好きだけど、ライバル?
ううん。好きだから、ライバルってことかな?
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うん。琴葉さんが未来ちゃんに言ったことも、
今回のドラマを成功させるためだもんね。
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そうだな。琴葉は、お芝居が大好きだからな。
本気でやらないとダメだって、気づいたんだろう。
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そっかぁ……だから琴葉ちゃん、
あんなに厳しかったんだ……。
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どうだ、未来。
今度は思いきって、やれそうか?
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はいっ! 私、お芝居はまだへたっぴだけど……
大好きだったら、琴葉ちゃんにも負けません!
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よかった!
それじゃ、早速劇場に戻って練習を……ん?
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いや、なんでもないよ。
ふたりとも、劇場に戻ろう。
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(……顛末は、琴葉に教えなくても大丈夫そうだ。
撮影開始まであと少し……楽しみだな!)