1
最近の高坂さん、なんだか雰囲気が
変わってしまわれたわね……。
2
ええ。凛としたお姿が素敵な方でしたけれど、
今は行き過ぎて、人を寄せつけないよう……。
3
海美、フルーツパーラーの招待券をいただいたの。
帰りに寄ってみない? パフェがおいしいって評判よ。
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ごめんなさい、気分が悪いの。
遠慮させてもらうわ。
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そ、そう。それなら、仕方ないわね……。
なら、琴葉お姉さまを誘ってみるわ。
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海美……あの。
あまり、無理しないようにね……?
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無理……? 静香ったら、何を言っているのかしら。
私は、無理なんて何もしてないのに。
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海美、行ったみたいね。
……あ、琴葉お姉さまですか? 静香です。
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海美が今、教室を出て行きました。誘いには、乗って
くれなかったので……はい。よろしくお願いします。
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これでよし、と。……あとは、ミス・ラベンダーと
ちゃんと話せるといいんだけど。
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ああ、海美ちゃん……!
よかった、まだ学校にいたのね。
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ええ。海美ちゃんとどうしても
お話がしたくて、ここで待っていたの。
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え? ……ええ、そうね。
育ちゃんにも、関係あるけど……。
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私……私はっ。あずさお姉さまのためなら、
なんでもできるって思ってました! けど……。
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あの子と仲良くするのだけは、私にはできない……。
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それは……お、お姉さまが私より、
あの子のことのほうが……グスッ。
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お姉さまは、あの子のほうが大事で! 私はあの子の
代わりなんだって、そんなこと知りたくなかった……!
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心配させてしまったみたいで、ごめんなさいね。
上手く言えるかどうか、自信はないのだけれど……。
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私は、来年卒業してしまうでしょう? 海美ちゃんに
お友達がいるかどうか、ずっと気になっていたの。
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でもそれは、余計な心配だったってわかったわ。
本当にごめんなさいね。
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育ちゃんは、年下だけどとてもしっかりしているの。
大切な海美ちゃんを、預けてもいいって思えるくらい。
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お姉さま……。
あ……じゃあ、私のために……?
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もちろん、私のためでもあるわ。私は海美ちゃんも、
育ちゃんも大好き。ふたりとも、とっても大切なの。
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……ねえ、海美ちゃん。もう一度、私が育ちゃんと
仲良くしてほしいって言ったら、聞いてくれる?
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……。お姉さまが、
そうおっしゃるなら……。
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そうじゃないわ。
……私にお願いされたからでは、ダメなの。
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海美ちゃんが育ちゃんと心から仲良くしたいと
思っていないのなら、それは私の願いではないのよ。
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私は、海美ちゃんが心から笑った顔が見たいだけ。
初めて出会ったあの日から、ずっと、それだけなの。
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初めて会った……あの日から、ずっと……?
じゃあお姉さまは、ずっと……。
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あらあら……。かわいい海美ちゃんを
泣かせてしまうなんて、私は、悪いお姉さまね?
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っ……違うんです!
私が、私が勝手にっ……うわーん……!!
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うぐぅ……よ、よかったぁ……。
よかったわね、海美……!
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お疲れさまだったわね。……それにしても、静香さんは
あの子のことを、とても大事に思っているのね。
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今回の件、ミス・ラベンダーに
ものすごい剣幕で詰め寄ったって聞いたけど……。
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ええっ!? あ、あれは、その……!
ミス・ラベンダーには失礼なことをしてしまって……。
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ふふ、大丈夫。……それに彼女も、言葉で気持ちを
伝えることの大切さに、気付けたみたいだから……。