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育ちゃん、私からのお願い。
海美ちゃんと仲良くしてあげてほしいの。
7
? 今、なんだか遠くのほうから、
悲鳴が聞こえたような……。
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気のせいじゃない? そんなことより、今は
育と例の先輩を仲良くさせる作戦の話だよ!
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高坂さんだっけ? さっき落とし物してたから、
届けといたんだ。下駄箱に! クモのオモチャだった!
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昴さん、優しいですね! あ、それとも育ちゃんから
渡してもらったほうが良かったでしょうか?
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うーん。でもわたしが会いに行っても、
海美さんに避けられちゃうし……。
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そっか、そうでしたね……。
なかなかうまくいかないものですね……。
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うーん、なんで育のこと嫌うんだろ?
お互い全然知らない人同士のはずなのになぁ。
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花壇の水やり、手伝ってくれてありがとねぇ、育さん。
助かったよぉ。
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いいの、これくらい。わたしだって、海美さんと
仲良くなる作戦、手伝ってもらってるんだし。
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そのことで、ちょっと思ったんだけども……
もしかしたら、海美さんはさみしいんじゃないだろか。
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あたしね、弟がいて。弟のことは大好きなんだけども、
生まれたばっかりのころ、ちょっとさみしかったんだ。
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お母さんを、取られてしまったみたいでねえ。
……なんとなく、その時のことを思い出したんだ。
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……そっか。海美さんから見たら、わたしが
あずさお姉ちゃんを取ったように見えてるのかも……。
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さみしいのは、気持ちのことだから。
誰が悪いってわけでもないし、難しいよねぇ。
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ねえ、育さんはどうして、
ミス・ラベンダーと仲良くなったのかなぁ?
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えっと……おうちが近くて、小さいころはずっと
一緒だったの。遊ぶのも、お昼寝も、おやつも……。
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ふふ。それじゃあミス・ラベンダーと育さんは、
本当の姉妹みたいに過ごしてきたんだねぇ。
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うん♪ わたしね、今でも覚えてるんだ。
小さくて、泣き虫だったころのこと……。
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何でもないことで泣いちゃっても、あずさお姉ちゃんは
すぐきてくれて……優しく慰めてくれたんだ。
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ミス・ラベンダーは、学園でもみんなに優しいよぉ。
育さんと、ずっと一緒だったからかもしれないねぇ。
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あっ、海美!? 待って……もうっ!
……ちょっと、そこの転校生……中谷育さん!?
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へっ!? は、はい!
……あなたはたしか、海美さんのお友達の……。
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聞きたいことがあるの……貴女と、それから
ミス・ラベンダーにも! 至急、会わせてくださる?
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その後、すれ違っていたあずさお姉ちゃんと海美さんは
きちんとお話をして、仲の良い姉妹に戻りました。
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わたしも……海美さんのこと、
すこしずつ、知っていけたらいいな……。