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(天体公演のレッスンもいよいよ大詰めだ。みんなの
表現力が増して、グッと完成度が高まってきたな!)
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ねえねえ、プロデューサー!
あずささんの公演みせてー!
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隠してもムダです! クラブミリオン公演のデータは
全部持っていると、あずささんから言質をとりました!
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ああ、リサイタル公演のか。
探してみるから、ちょっと待っててくれ。
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あっ……お疲れさまです、琴葉さん。
はい。学校が早く終わったので、先に練習しようかと。
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そうだったんだ。……ねえ、志保ちゃん。
もしかして、まだ悩んでないかな? 歌詞のこと。
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ごめんね。なんだか、難しい顔をしてたから。
特別レッスンだけじゃ、足りなかったかな。
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……理屈では、わかったような気がしています。
言葉では伝わらない想いを伝えるための手段ですよね?
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弟が、母や私の頬に、たまにキスをするんです。
きっと、想いを伝えようとしてくれたんだなって……。
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うん、そうだね。それで十分だと思うけど……
まだ、何か不安?
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頭ではわかりましたけど……。弟は、弟なので。
恋だとどうなるのかは、あまりよくわからなくて。
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でも、私以外のみなさんは、「好きな気持ち」が
わかっているみたいなので……。
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話を聞くだけなら、簡単だけど……
思いは形がないから、実感するのは難しいよね。
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体験してみるのが一番かもしれないけど、
急には無理だしね。んー、どうしたらいいのかな……。
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すみません。琴葉さんを悩ませるつもりはなくて。
私の問題ですから、自分でなんとか……。
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うん。……志保ちゃん。
ちょっと、目を閉じてみてくれる?
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こ、琴葉さん!
あの、距離が! ち、近いんですけど!?
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……ミュージカルの時は、逆だったよね。
あの時は私が、志保ちゃんに壁ドンされたんだっけ。
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あ、あれは、お仕事ですから……。
それより冗談、ですよね?
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……なんて。
ごめんね、びっくりさせちゃった?
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い、今のは、演技……?
あ、いえ。当たり前、ですよね。えっと……。
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今のはお芝居で、相手が私だったけど。
もし相手が、志保ちゃんの好きな人だったら……。
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今感じた気持ちより、もっと強くて激しい感情に
襲われるんじゃないかな。
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あれ? 琴葉と志保、もう来てたのか。
お疲れさま!
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お疲れさまー! って、ふたりとも顔赤くない?
もしかして、レッスンもう始めちゃってた?
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ふぉぉぉ! よくわかりませんけど、なんだか
シャッターチャーンスの予感ですっ! パシャパシャ!
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本番も近いし、少しでも長くレッスンしないとって
志保ちゃんと話してたんです。ね、志保ちゃん。
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い、いえ。なんでもありません。
気にしないでください。
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(その後のレッスンは、今までで一番いい仕上がりに
なった。本番に向けての準備は、バッチリだな!)