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(お店での突発ライブ後、サービス満点の絶品
スペイン料理にみんなで舌鼓! だけど……)
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あ、プロデューサー。
今、何時でしたっけ……。
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ん? ……しまった、もうこんな時間か。
お酒を飲んでるお客さんも増えてきたし……。
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んじゃ、健全な高校生らしく、ウチらは先に帰るか。
フーカ、千鶴、お先!
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プロデューサー、ありがとうございました。
もう平気です、すぐに駅ですから。
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そうか? それじゃあ……
ふたりとも、寄り道しないで帰るんだぞ。
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心配すんなって、ガキじゃないんだからさ。
じゃあな、お疲れ!
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まだまだ、じゅうぶん子供だけどな。
それじゃ気をつけて。また明日、劇場で!
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あ、うん。……やっぱり私、まだ子供なんだなって。
もちろん、わかってたことなんだけど。
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あのフラメンコを見た後だと、
よけいにそう思えちゃって……。
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あの夫婦のフラメンコ、見応えあったからな。
でも、こっちの年上チームだって負けてなかった。
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うん。風花さんと千鶴さん、さすがだよね。
堂々としてるっていうか!
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やっぱり大人だからなのかな。でも……何がそんなに
違うんだろう。私に足りないのは、何なのかな……?
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そりゃ……うーん、言うほど違うか?
サヨなんかスタイルもいいし、全然子供じゃないぜ?
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ええっ!? や、やめてよ~。
そんなことないよ……普通でしょ?
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いや、見た目はもう立派なフラメンコの踊り手!
だからバカPも似合うと思ったんだろ?
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それはジュリアもでしょ? 顔立ちだって凛々しいし。
……ときどきハッとするぐらいなんだよ?
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そうか? ま、あたしの場合はロックでクールなのが
ウリだからな! へへっ、惚れるなよ?
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ううん、クールとかじゃなくて、セクシーだと思う!
カッコいいのと同じくらい、色っぽいっていうか……。
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あ、あたしが!? ば、バカ言うなって!
あたしのどこにそんな……そんなのがあるってんだ!?
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わ、わからないけど……。プロデューサーには
見えてたんだと思う。だから選んだって言ってたし。
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そ、そうか……そうだよな。
くぅ、バカPはあたしのこと、どんな目で……?
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つか、あたしがマジでそんな感じなら、あの歌詞も
情熱的に歌いこなせるはずだろ? 絶対違うって。
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情熱的に、かぁ……そういえば、お店のご主人も
奥さんも、愛と情熱が大事って何度も言ってたっけ。
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繰り返してたな。愛を感じることが、
最高の情熱とか……けど、そう言われてもな。
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……でも、本当にそうなのかも。愛の歌ってたくさん
あるよね。それだけ大事ってことだと思う……。
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ねえ、ジュリア。愛ってなんだろう……。
私、知りたい……。愛を知りたい!
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……落ち着け、サヨ。まず、そんな目であたしを
見つめるな。わかった、考える。考えるから!
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えーっと、そうだなぁ。愛……愛。愛ねぇ。
愛……うーん……。
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そういえばサヨって、その……
す、好きなヤツとか、いないのか?
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ええっ!? いきなりなに!?
そんなの、急に……恥ずかしいよ……。
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あ、あたしだって恥ずかしいんだ! サヨが知りたい
って言うから、試しに聞いてみただけだからな!?
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そ、そっか、ごめんね。……でも……うう……。
どうしても、答えなきゃダメ……?
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いや、だから別にダメじゃないけど……。
え? いるの?
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あの、それじゃあ……
ジュリアも好きな人のこと、教えてくれるなら……。
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あたし!? ……あ、いや、そりゃそうなるか。
うん、ダメだ! やっぱこの話はナシ! ヤメヤメ!
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そ、そうだね、やめとこうか。好きっていうのは、
恋かもしれないけど……愛とは、なにか違うかも。
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だよなぁ。そんなのドラマでしか知らないし。
自分の中にないもの探しても、見つからないって。
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あ……そっか。中になくても、外にはあるんだ。
自分の全部で、だれかを求める気持ち……。
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うん……わかるよ。知らなくても、感じられる……。
共感ならできるよね、ジュリア?
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共感……? 自分の全部で……。
あ、そうか。それだよサヨ!
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うん! 知らない気持ちでも、感じられる。
寄り添えると思う。だって……。
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絶対にたどり着きたくて、そのためなら何でもする。
そんな熱い気持ちなら、私達も知ってるから!
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ああ、愛とかアモールとか言われると、どうも
こっぱずかしかったけど……。つまり、あれだ。
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ライブでも歌でも、ロックでもアイドルでも!
掛けてる気持ちは、ウチらだって負けてない!
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うん! 求める気持ちが、パシオンなんだね!
欲しいモノのために、本気で、全力を尽くす気持ちが!
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あははっ、どうかな? ま、雰囲気あってるし、
だいたいそんな感じってことにしとくか!
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もう、適当だなぁ。……でも、ありがとうジュリア。
明日からのレッスン、楽しみになってきちゃった!
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そいつはあたしの台詞だけどな。……っと、すっかり
話しこんじゃったけど、サヨ、電車の時間大丈夫か?
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え? あっ、いけない! ごめんねジュリア、
話し込んじゃって。本当にありがとう、またね!