1
星梨花! すこしは、私の話を聞いてくれ!
パートナーだろう?
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……どうせまた「古代魔法は危険だ!」でしょう?
もうわかったから、通してください。邪魔です。
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違うんだ、そうじゃなくて……いや、違わないが!
もちろんそれも問題だが、今日は違う話だ。
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ええと……。
最近、エレナや百合子と一緒にいるそうだな?
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ええ。おふたりと仲良くしていますが、
それがどうかしましたか?
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あいつらは危険だ。近づかない方がいい。
何を考えているかわかったものでは……。
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千鶴さん、わたしは小さい子どもじゃありませんよ。
……テスト勉強したいので、失礼します。
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(ダメだ、聞く耳を持ってくれない。
こうなったら、直接ふたりに……)
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あれ~、チヅル? どうしたの、コワ~い顔して。
あ! もしかして、ワタシと戦ってくれるの!?
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お前達、星梨花をたぶらかすな! あの子はまだ、
子どもなんだ。物事の判断がついていない。それを……
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あーあ……。千鶴さん、そうやって星梨花さんを
子ども扱いするの、よくないと思いますよ~?
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……。いいですよ、別に。
行きましょう、百合子さん、エレナさん。
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しまった、星梨花のいないところで話すつもりが……
仕方がない。奥の手を使おう。
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ル・ルル・ペルル、コリエ・ドー……
黄金の門より来たれ、偉大なる獣……ケルベロス!
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ケルベロス、星梨花のことを頼めるか?
姿を隠して、あの子を守ってやって欲しい。
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よし、と……。
ひとまず、これで様子を見るしかないな……ふぅ。
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……? どうした?
その傷、瘴気を感じるが……魔物でも出たのか?
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えっ? あ、千鶴さん! いえ、攻撃魔法の授業で
加減を間違えてしまっただけなんですけど……。
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加減を間違えた……そうか。次は気をつけるといい。
今なら歌織がいるだろう、彼女に手当てをしてもらえ。
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(加減を間違えた、だと?
なら、この瘴気はどういうことだ……?)
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ふぅ……今日もケガをする人、多いなぁ。
この調子だと、マナが足りなくなっちゃうかも……。
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失礼するぞ、歌織……と、風花も一緒か。
今、ちょっといいか?
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あら千鶴、どうかしたの?
魔瞳の大鷲のエリートさんが、こんな所に来るなんて。
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今、怪我をした生徒が来ただろう?
傷から瘴気を感じて、気になってな。何か知らないか?
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ええ……最近、ああいう怪我が多いのよ。
私たちもそれに気づいて、調べているところ。
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魔法の制御に失敗したとか、転んだとか……。
理由はなんでもないの。でも……何かがおかしい。
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先生方にはまだ報告したばかりで、返事はないの。
私たちで、注意しておくべきかもしれないわね。
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学園長~? ただいま戻りましたよ~。
久し振りの『塔』は、肩が凝りました~。
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ウェルカムバックです、トモカ!
早速ですけど、インフォームをお願いします。
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ええ。学園長の予想通りでした~。
魔法界のあちこちで、封印が綻び始めているようです。
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先日の古代魔法の発動が、どうやらカギになっている
みたいですね~。早速先生方に知らせて、対処を……。
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ウェイトです、トモカ!
このことはまだ、先生たちに知らせてはいけません。
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夢想の鯨、水晶蹄の馬、魔瞳の大鷲……。レイカに、
各寮の監督生たちを集めてもらってください。
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これは……全部、魔法書!?
百合子さん、ここは一体……。
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そう! 学園の中でも、限られた先生たちしか
入れないという、秘密の魔法書庫です♪
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あれ? でもここって、すっごく厳重な
魔法鍵が掛かってるって……なんで開いてるの?
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誰か調べものをしているのか、たまに開いてるんです。
とにかく……星梨花さん、約束は守りましたよ♪
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わぁ~……! 見てよ、この紋章の術式!
古代魔法レベルじゃない?
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こっちもすごいです。うちの書庫にもないような
貴重な本が、こんなにもたくさん……。
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まさに、知の宝庫ですね! こんなすごい書物を
先生方だけで独占しているなんて、ズルいなぁ~。
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『より力の強いものを召喚するには、
術者が開く門を物理的に大きくし、マナを通す』……
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以下の召喚に必要な触媒は、次元の砂、魔獣の鎖骨、
銀月花の蜜と……『極光の涙石』……?
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魔法史の授業で聞いたかも……魔法界のはずれにある、
魔女の森に封印されてるっていうやつじゃない?
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封印!? なんて素敵な響き……!
いかにも古代魔法って感じで、ワクワクしてきました♪
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ウワサでは、相当危険な場所らしいですけど……
当然、行きますよね?
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もちろんです。
……わたし、ホウキを取ってきます!