1
……わかりました、みちこ。一つだけ。
この世界の真実を、貴女に話しましょう。
3
この世界……セプテムアーク人工島では、
一定の周期で、記録、記憶の消失が起こります。
4
それは抗うことのできない、絶対的な『大忘却』……
人々は全てを忘れ、忘れたことすら忘れてしまう。
6
そして、私たち司書は、その忘却に耐性を持つ者……
大切な記録を後世に残すための、生きた本なのです。
7
シャドウバウトの試合数が一定数を超えた時、
大忘却は起こります。それは、もうすぐそこまで……。
8
ですから、全ては無意味なのです。
せめて心安らかに、その時を迎えましょう。みちこ。
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そ、そんなこと言われても、ロコは……
ロコはディスアグリーメントです!
10
タカネが寂しそうにしている理由、わかりましたよ!
みんなに忘れられて、自分だけが置いていかれて……
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ロコがやるべきなのは、諦めることじゃないです!
大忘却を乗り越える方法を、リサーチしなきゃ!
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っ! そんな……無謀です、みちこ。
深青書院にも、方法など伝わっていないのに……。
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だから探すんです! タカネも一緒に行きましょう?
さあ、ロコの手を取って! ここを出るんです!
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……ごめんなさい、千早。
みちこ、参りましょう!
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……。四条さん……そう。
それが、貴女の選択なのね……。
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はぁ、はぁ……ひとまず、ヘリオトロープに……
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待っていましたわよ、コロちゃん!
そして……貴音姫!
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千早さんから連絡があったの。
あなたが貴音さんを連れ出したって。
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コロちゃんから離れなさい、貴音姫!
幼気なコロちゃんをたぶらかして、承知しませんわよ!
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たぶらかすとは、随分な物言いですね。
私とみちこは、深い信頼で繋がっているというのに。
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わたくしの方が、昔から仲良しですわよ!
何がみちこですか! コロちゃんはコロちゃんですわ!
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ぐぬぬぬ……絶対、貴女になど渡しませんわ!
こうなれば、シャドウバウトで決着を……!
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どっちも違いますし、ストップ、ストップです~!
ふたりとも、ヒートアップしないでください!
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そ、そんな……わたくし達が、
忘却を繰り返しているですって……!?
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うそ……そんな、私……。
ダメ、忘れるわけにはいかないの、私は……!
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だって、私、まだ謝ってない……未来に!
やっと強くなれたのに……それじゃ、なんのために!
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お、落ち着いてくださいシズカ! チヅルも……
だからロコとタカネは、解決策を探しているんです!
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ないわ、そんなもの。あれば見つけているもの。
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くっ……次から次へと! ヘリオトロープの敷地内で、
わたくしを差し置いて好き勝手はさせませんわよ!
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私は、深青のエージェントとしてここにいます。
機密漏えい、司書の脱走により……任務を開始します。
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来たれ、面影の代行者。過ぎ去りし者たちの管理人……
先に生き、永遠を歩む者……ここへ。
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この足音は……
千早さん、先生を呼んだんですか!?
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やあ、千早。それにみんなも。
随分古い呪文で召喚されたけど、何か用かな?
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私、如月千早は、陰界戦戯による決闘を希求します。
疾く律令の如く行い給え。
48
ま、待ってください! どうして!?
千早さんも、知っているんですよね?
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私たちが今ここで戦えば、記憶のリセットが
起きてしまうかもしれないって!
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籠の鳥を逃がすくらいなら、無に還した方がいい。
その方が鳥も、苦しまなくて済むもの。
54
……はは、わかったよ。
では、開幕といこう!