MLTD Archive(β)

いい子のうらがわ

音声再生は内部プレビュー専用です。本文はどなたでも閲覧できます。

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(アイドル達は『いい子ポイント』をそれぞれに 獲得し始めている。順調でなによりだ)
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(おかげで、動画の方も溜まり始めて……。 編集の方も頑張って進行しないとな……!)
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プロデューサーさん。 今ちょっといい?
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育か。 大丈夫だよ、どうしたんだ?
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あのね、ロッカーでスマホの忘れ物を 見つけたんだけど……。
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おお、報告してくれてありがとう。 ロッカーならアイドルの忘れ物だと思うけど……。
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この機種とスマホケース…… たぶん、伊織さんのだと思うんだ。
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わたし、届けにいこうかと思って。 スマホがないと、こまるよね?
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そうだな、育の言う通りだ。よし、伊織の家に 連絡してみて、間違いなさそうなら届けよう。
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そして……
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ありがとう、育。ちょうど鞄の中を 探していたところだったの。
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ううん。 これくらい、なんでもないよ!
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それで、どうしてアンタまでいるの?
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一応付き添いで……。 あと、ポイント判定員として。
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ああ、なるほどね。 確かにこれは育にポイントをあげるべきだわ。
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あれ? そういうつもりじゃなかったんだけど…… でも、ありがとう! えへへ、助かっちゃった♪
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ええ。育はいい子だから、 もうけっこうポイントが集まってるんじゃない?
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うーん。でも、今もらえたのをあわせても、 みんなには追いついてないかも……。
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あら、そうなの? 実を言うと、私もイマイチなのよね……。
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あ、それならおうちのお手伝いをするのはどう? わたしは、よくするんだけど。
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おうちのお手伝い……。
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わたしのおとうさん、お仕事が忙しくて あんまり家にいないから。
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わたしじゃ、おとうさんの代わりにはならないけど。 なるべく、おかあさんのお手伝いはしてるんだ。
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そう……えらいわね。 でも、私にはちょっと難しいかも……。
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え? どうして?
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うーん……簡単に言うと、 私とこの家は、ライバル関係だから。
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私は私として、水瀬財閥に勝つのが野望なの。 だから、手伝いっていってもねー。
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だいたい、パパや兄さんが協力してくれるとは 思えないもの。話をしただけで、笑われそうだわ。
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お手伝いするのに、笑われちゃうの? なんで?
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私の兄さん達って、すっごく出来がいいの。 それに比べると、ね……。
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……。
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何か手伝うなんて言っても、 「お前に何ができる」……ってところよ、きっと。
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私の手伝いなんて、求められてないの。 ……難しいっていうのはそういうこと。
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だから私も、自分の力で トップアイドルを目指してるわけだし。
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そう、なんだ……。 ……。
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あの、伊織さん。 わたし……。
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仲間に嘘は吐きたくないから、 本当のことを言っただけよ。
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だから育が気にすることじゃないわ。それにこれは、 あくまで私の家の事情。人には色んな事情があるもの。
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育は、おかあさんのお手伝いを たくさんしてあげなさい!
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う、うん。 ……。
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……。
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育。 さっきの伊織の話が気になるか?
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うん……。劇場にはいろんな子がいて、 いろんな事情があるって、知ってるけど……。
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伊織さん…… さみしく、ないのかな……。
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そうだな。育の気持ちもわかるけど…… 難しい問題だから。
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そう、だよね……。わたしに言えることなんて、 ないかもだけど……。
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伊織と、伊織の家の事情だからな。 でも……そうだな。
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育の事情に伊織を巻き込むのは、 アリなんじゃないか?
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わたしの……?
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