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(あの後、育と相談した結果、伊織と一緒に
中谷家でお菓子作りをすることになった!)
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伊織さん、プロデューサーさん、
いらっしゃい。育がいつもお世話になっております。
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ご無沙汰しております。
今日はよろしくお願いします。
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育のお母さまですね。初めまして、水瀬伊織です。
本日は、お招きいただきありがとうございます。
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こちらこそ! 伊織さん、本当に素敵なお嬢様ね。
かしこまらず、楽しんでいってくださいね。
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キッチンを貸していただいて助かります。
ご迷惑にならないようにしますので……。
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迷惑なんて気になさらないでください。
それにお菓子作りって、結構大変なんですよ?
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伊織さん。今日はわたしといっしょに、
おかし作りをしてもらうんだけど、いい?
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ええ、聞いているわ。面白い趣向だけど、
何のお菓子を作るのかしら?
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作るのは、たまごをつかったケーキ。
シフォンケーキにちょうせんだよ!
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わたし、おとうさんに
ケーキをプレゼントしようと思ってるんだ♪
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伊織も、作ったケーキは持って帰っていいぞ。
誰かに贈ってもいいし……。
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ぜ、全然膨らんでないわね……?
この伊織ちゃんが混ぜてあげたっていうのに!
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膨らまないのは、メレンゲの泡立てが足りないのが
主な理由らしいな……。
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ここは俺が気合いを入れてメレンゲを泡立てる!
うおお……!
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か、かき混ぜ過ぎて手首が痛い……! でも、
これで角の立ったメレンゲが出来たぞ……!
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わあ、すごい! ありがとう!
プロデューサーさん!
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アンタの尊い犠牲は、伊織ちゃん達がきっちり
活かしてあげるわ。にひひっ♪
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あ、ああ、頼んだ……!
しばらくカメラは回せそうにないけど……。
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えっと、何回かにわけてメレンゲを入れて……。
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粉をさっくりと、混ぜ過ぎないように混ぜて……。
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ふう、あとは焼きあがるのを待つだけね。
時間的にも、これがラストチャンスかしら……。
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うん……。
今度は、ちゃんとふくらんでくれるかな……。
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……。ねえ、育。
育のパパは、シフォンケーキが好きなの?
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んー、わかんない。
おとうさんの好きな物、あんまり知らないかも。
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おとうさんが帰ってくるころ、
わたしはもうねちゃってるし……。
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わたしが起きる前に、お仕事に行っちゃうし。
出ちょうで、家にいないことも多いんだ。
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それじゃあケーキを見て驚いた顔も、
食べてるところも見られないかもしれないじゃない。
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育は、それでもケーキを作るの?
……どうして?
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えっと……おとうさんががんばってるのを、
おかあさんから聞いて知ってるから?
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あとは、わたしもがんばってるからねって。
おとうさんに、伝えたいから……。
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おかあさんが、いろいろ話してくれるけど。
ケーキがあったら、もっとわかるかなって。
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わたし、もうケーキも作れるんだよ!って、
おとうさんに言いたいんだ。えへへ。
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プロデューサーの言うとおりね。
育はまっすぐで、強くて……うらやましいくらい。
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やったね、伊織さん!
シフォンケーキ、じょうずにふくらんだよ!
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ふふん、当然の結果よね!
私と育が、協力して作ったんですもの!
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デコレーションはどうしようかな?
クリームをそえるのがふつうだけど……。
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……あの、育。
この小さいほう、私がやってもいい?
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もちろん!
伊織さんが作ったんだから、持って帰らなくちゃ♪
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(デコレーションをする様子を動画に収めて……
時間はかかったけど、ケーキ作りは大成功だ!)
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(……ふたりのシフォンケーキ、それぞれの
思う相手にちゃんと届くといいな……)