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(公演のレッスンのため、真美を現場まで迎えに行った
のだが、途中で真美が突然降りると言い出して……)
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真美。もうレッスンの時間だぞ。
いい加減に帰らないと。
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もうちょい待って、兄ちゃん!
さっき、このへんに小さいおじさんがいたんだよ!
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兄ちゃん知らないの? 捕まえてどっかに飾ったら、
なんかご利益をくれるっぽい、謎の……何か!
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さあさあ、覚悟をきめて出てくるのだ~。
この際、小さいおばさんとかでもいいから~。
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出てきてくれたら、お持ち帰りして劇場に飾るよ~。
代わりに真美を超せくしーにしていいよ~。
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(……そういえば、真美たちと初めて会ったのも、
こんな公園だったな。あの時はネコを捕まえてて……)
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(最初は、純粋で無邪気な子どもに見えたっけ。
……最初は)
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うしろかー!
と思ったら、おっきい兄ちゃんか。ガッカリだよ。
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ガッカリするんじゃない。あと特に大きくもない。
……で、気が済んだか?
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済むわけないっしょ? 絶対このへんにいたのに~。
……ま、いっかぁ。
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こうなったら、小さいおじさんの代わりに
おっきい兄ちゃんが真美にご利益ちょうだい!
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なんでそうなるんだ。
そもそも、そんな神通力はもってないぞ?
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それは陣痛だな……それも知らないが。
えーと、魔法みたいな力はないってこと。
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えー、そんなことないよ。
だって、兄ちゃんはさー。
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真美がやってみたいこと、いっぱいやらせてくれるし。
真美の夢だってかなえてくれるもん。
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だから、兄ちゃんは真美の魔法使い! でしょ?
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……。いや。それは真美の力かな。
夢がかなうのは、本人がかなえたいと思うからだ。
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ううん、兄ちゃんだよ。だって真美、
兄ちゃんと出会うまで、そんなことできなかったもん。
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他にもいっぱい、真美のこと甘やかしてくれるし。
今も車で送ってくれてるし。
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真美がおなかすいたら、おやつも買ってくれるし。
真美が欲しいゲームも、ぜーんぶ買ってくれるし!
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もぉっ、今のはゲーム買いに行く流れっしょ!?
兄ちゃんはわかってないっ。わかってな伊右衛門だよ!
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何衛門だろうと、
それは本人の力でどうにかしてもらうぞ。
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俺に使える魔法があるとしたら……。
真美をトップアイドルにすること。それだけだ。
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んじゃ、その魔法でいいから約束ね。
真美を絶対、超スーパーせくしーアイドルにすること!
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なんか言葉が増えてるけど、わかった。
早速、急いで劇場に戻ろうか。
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Destiny公演に向けて、レッスン追い込みだ!
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ああっ!? いたよ、今度こそ小さいおじさん!
あっちの茂み! 待てーーーーい!!
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(まぁ、こうやって道草しながらずっと来たもんな。
次の公演にたどり着くまで、楽しんでいこう!)