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メインコミュ 第 136 話 公演前 2 / 5 パート

君が見ていてくれたから

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(定期公演に向けてレッスンが進んでいる。 亜美の様子も見たいし、顔を出しておくか)
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えーーーーっ!?
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!? この声は…… レッスンルームの方からか?
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SE
バタバタ、バタン!
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どうした、みんな! 何かあったのか!?
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あっ! プロデューサー、大変! アミが、大人になっちゃうヨ~!?
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んっふっふ~ん、あっはっは~ん……♪
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えっ……どういう状況だ?
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んもー。みんなも兄ちゃんも、 ちょっと驚きすぎじゃない?
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だって亜美だよ? こんなこと、えーと、 ニッチなお茶漬けでもおかしくないっしょ!
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日常茶飯事の事か? それより、何があったんだ。
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んっふっふ~。実はね~…… 亜美、今日クラスの男子に告白されたんだ~!
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えっ、告白!? 亜美が、本当に……?
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本当だってば! 亜美のせくしーも、 ついにここまで来たってことだよ!
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そ、それで、どんなふうに言われたの? シチュエーションっていうか……。
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えっと、授業の後に声かけられて。 「放課後、校舎裏に来てほしい」って言われて。
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ほ、放課後の校舎裏に、 男の子とふたりきり……!?
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な、なんか生々しい……!
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んで、ひとりで行ったら、その子が待ってたんだー。 細かいトコは教えられないけどね!
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そっか……なんだか、ドキドキするネ……。 ドラマみたいだヨ~。
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それで、なんて答えたのっ?
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返事は、まだしてないよ。 その子も、待っててくれるって言ってたし。
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相手は、どんな子なんだ? 亜美とは、普段から仲がいいのか?
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おっ、兄ちゃん、気になる? 気になる??
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そりゃ、亜美のプロデューサーだし。 当然気になるよ。
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で、でも、告白されても、お付き合いとか…… 中学生だし、ちょっと早いよね……?
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ですよね……あ、でも、千鶴さんも中学生の時に 告白されたって言ってたし、そんなものなのかな……?
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アミはその男の子のコト、気になってるノ? だから、返事を悩んでるとか?
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ううん、そういうんじゃないよ。 クラスメイトだけど、フツーに友達って感じだし。
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それなら、どうして返事を保留にしたんだ?
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うん。亜美、付き合うとかそういうのは、 まだ考えてないけど……。
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ただ、話してる時にちょこっと思い出したんだよね。 新曲のコト……。
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へ? ……ちょ、亜美! まさかアンタ、新曲のために その子と付き合おうとか思ってないでしょうね!?
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思うわけないっしょ!? ただちょっと、参考になるかもって思っただけだし!
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似たようなものじゃない。 そんなの不純だし、何より、不誠実だわ。
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それに……。つまりその子は、 きちんと告白してきたってことでしょう?
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真面目な気持ちを、仕事とか、 別のことに結びつけるのは、よくないと思うわ。
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うあうあ~! 非難ゴーゴーだよ~! 兄ちゃんも、やっぱそう思う……?
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そうだな。亜美が、少しでもその子の事を 好きなら、また話は変わるんだけど……。
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プロデューサーとして正直に言うなら……相手の恋心を 利用する事も、成長するためにはありかもしれないな。
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!? プロデューサー!
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ちょっと、アンタまで何言ってるのよ~!
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プロデューサー、本気で言ってるノ? 相手の子が、かわいそうだヨ……。
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そうだな、俺もかわいそうだと思う。 でも、よく言うだろ? 『芸の肥やし』って。
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自分のために他人を利用する事もやぶさかではない。 ……そういう人だって、少なからずいるだろう。
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でもそれは、その後の何もかもを、 引き受ける覚悟があるから言えると思うんだ。
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覚悟……?
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そうだ。傷付けられて苦しむのは、本人だけじゃない。 傷付けた方にも、痕が残る。
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痕が残る? ……亜美に?
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うん。……だから俺は、できればしてほしくない。 勝手だけど、亜美に傷付いてほしくないから。
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プロデューサー……。
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……。
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うん……わかったよ。わかんないけど、 兄ちゃんがマジなのはわかった。
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もともと、オッケーするつもりなかったから……。 ちゃんと断ってくるね。
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亜美ちゃん……うん。
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もう……。あんまり心配させないでよね!
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よかった。 ……それじゃ、レッスンを再開しようか!
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数日後……
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来てくれてありがと。 あのさ、こないだの返事なんだけど……。
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う、うん……。
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ゴメンね。亜美、アイドルだから…… やっぱそういうの、無理みたい。
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うん、そうだよね。 ……ゴメン、迷惑だったよね。
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え? 亜美、迷惑とは思ってないよ。 ビックリはしたけど。
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でも、何でだったかは気になるかな~。 もしかして……亜美が最近、せくしーすぎたせい?
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セクシー……? えっと、そうじゃなくて…… 双海さんが、いつも明るくて元気だからかな。
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まあね~。どっちかっていうと、 騒がしいって言われがちだけど!
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でも、これって亜美の取り柄だかんね! いーっぱいある長所のうちの、ひとつだし?
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うん、そうだね。双海さんには、 それが当たり前なのかもしれないけど……。
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僕、自分がつらかった時、君の何気ない 言葉や笑顔に、救われたことがあったんだ。
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だから、困らせるかもしれないと思ったけど…… ちゃんと伝えないと、後悔すると思って。
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(あ……真剣な顔……)
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(そっか。いおりんたちが言ってたのって、 こういうことなのかも……)
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だから、えっと……うれしかったよ。 ちゃんと返事をもらえて。
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うん……。
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あのさ……あのね。さっき、アイドルだからって 言ったけど。それもあるんだけど……。
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ホントは亜美が、そういう気持ちが、 まだよくわかんないからかも……。
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えっと、付き合うのが無理ってコトには、 変わらないんだけど……ゴメンね。
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ううん。……真剣に考えてくれてありがとう。
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亜美も。……亜美のいいところを言ってくれて、 サンキューだよ! えへへ。
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また、学校でね!
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うん、また学校で!
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(亜美が、当たり前にしてること……ちゃんと 見てくれてる人がいたんだな。兄ちゃんみたいに)
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(亜美、まだやっぱり、恋とかそういうの、 よくわかんないけど……でも……)
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