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メインコミュ 第 162 話 公演前 2 / 5 パート

空を知るとき

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(美也の出演初日。朝の情報番組だから、 スタジオ入りも早い。外がまだ暗いな……)
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プロデューサーさん、 おはようございます~。
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おはよう、美也。番組出演中は、 ずっとこの時間になるけど……大丈夫そうか?
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これくらい、なんともありませんよ~。楽しみすぎて、 今日は目覚ましより早く起きてしまいましたし~。
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プロデューサーさんこそ、 大丈夫ですか~? なんだか目が~……。
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すまない、正直眠い……。 でも、運転は大丈夫だから!
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朝早いですからね~。送ってもらわなくても、 私ひとりで、スタジオに向かえますよ~?
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いや、そういう訳にはいかないよ。 朝とはいえ、こんなに暗いと危ないし。
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特に今日は初日だし、 しっかり現場に挨拶しておかないとな!
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(早速、打ち合わせが始まった。美也の仕事は 用意された原稿の内容を、正確に伝えることだ)
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おお~。すごいです。プロデューサーさん、 今日の天気が、こんなにわかりやすく~。
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本当だ。今日のポイントから1週間の予想まで、 簡潔で丁寧に書かれているな。フリップの説明もある。
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こうして見ると、視聴者のみなさんに お伝えすることが、たくさんありますな~。
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私も、お話しする内容をいろいろ考えて きたんですが~。入れる時間は、なさそうです~。
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いえ! 宮尾さんにはその朗らかな空気を、朝の 視聴者に届けてもらいたいので。お喋りもアリですよ。
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特に今日は初回なので、宮尾さんの魅力を強く打ち出し つつ……尺はあるので、そこはリハで調整しましょう!
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ありがとうございます~。この資料は、 気象予報士の方が作られたんでしょうか~?
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はい。今ちょうどニュース番組の方に出演していて、 不在なんですが……わからないところがありますか?
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いいえ、大丈夫です~。 とってもわかりやすい資料です~。
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でも、質問したいこともあるので…… どこかで、ご挨拶することはできますか~?
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なるほど、了解です。 では番組の後に、時間を設けましょう。
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ありがとうございます、よろしくお願いします。 ……美也、大丈夫そうか?
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心配無用ですよ~。みんなを笑顔にするのが、 アイドルのお仕事ですから~。
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はりきっていきますよ~。むんっ。
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期待しています! それでは、よろしくお願いします。
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おはようございます~。765プロの宮尾美也です。 今日から1ヶ月間、お天気のコーナーを担当します~。
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みなさん、よろしくお願いします~。 それでは早速、今朝の雲の様子をお伝えしますよ~。
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(その後、美也は危なげなくお天気コーナーを 終えた。滑り出しはまずまずといったところか……)
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(そして番組終了後、担当の気象予報士さんに 挨拶をさせてもらうことになったのだが……)
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初めまして、765プロの宮尾美也です。読みやすく 素晴らしい原稿を、ありがとうございました~。
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気象予報士の天崎と申します。 こちらこそ、ありがとうございました。
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先程の柔らかな読み方、朝の慌ただしい気持ちが ほぐれるようでした。流石ですね。
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こちらこそ、丁寧な解説で助かりました~。 おかげで、とても楽しく読めましたよ~。
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この資料は、前の日に作るんですか~?
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いえ、朝に発表される気象庁のデータを元に、 出社してから作ります。私の場合は毎朝3時ぐらいに。
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(美也より更に早い……!)
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おお~、そんなに早く~。では気象庁の方は、 もっと早くに出勤しているということでしょうか~?
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気象庁は、24時間体制で気象現象を観測しています。 毎時間、データが更新されているんですよ。
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なるほど、そうでしたか~。たしかに、24時間 ずっと見張るのは、私でも無理かもしれません~。
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いや、それは誰でも無理だと思うよ……。
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はは、そうですね。予測は気象衛星やコンピューター、 大勢の人の努力があって、初めて可能な事なんです。
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でもそれがないと、異常気象や、 大きな自然災害に備えられませんから。
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昔から、人々は様々な方法で天気を予測しようとして きました。空や雲を観察したり、気球を飛ばしたり。
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なんと、気球ですか~。天気予報も、 予報をしてくれるみなさんも、すごいですね~。
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私も、お天気のこと、すこしは知っていると 思ってましたけど……まだまだですな~。
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もっともっと、知りたくなってきましたよ~。 この1ヶ月間で、たくさん勉強しますね~。
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興味を持って頂けて嬉しい限りです。 私にできることでしたら、いつでも言ってくださいね。
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はい~。 よろしくお願いします~。
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(それから毎朝、美也は学校や他の仕事と並行して 天気予報のコーナーをこなした。そして週末……)
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(情報番組はお休みだが、美也は定期公演に向けて レッスンに来ている。帰りは、車で送る約束だ)
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すまない美也、遅くなった。 そろそろ車に……ん? どうかしたのか?
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プロデューサーさん、見てください。 綺麗な夕焼けですよ~。
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え? ああ……本当だ。 すごく綺麗なオレンジ色だな。
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でも……明日の天気を知りたい人たちにとって、 空は綺麗なもの、というだけではなかったんですね~。
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天気予報の話だな? 美也の勉強の成果、聞かせてくれないか。
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はい~。昔の人は天気を予想したくて、 いろんなものを調べていたみたいです~。
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畑を作るのも、旅に出るのも、船を出すのも。 お天気次第では大変なことになってしまいますから~。
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確かにそうだな。今みたいな天気予報ができる前は、 すごく大変だったろうと思うよ。
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江戸時代には、山に登ってお天気を見る、 日和見というお仕事もあったそうです~。
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どんな雲が出たらどんな天気になる、とか。そういう ことをたくさん調べて、天気を予想していたとか~。
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九州には10年間毎日、天気を見るお仕事をしていた お侍さんがいたそうです~。雨の日も、雪の日も。
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きっとたくさんの人が、そういう人達に 助けられていたんですね~。
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……そうだな。 それにしても10年はすごいな。
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はい~。でも、そういう人たちの名前は、 教科書に載っていません~。
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うん。
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世界で初めて天気図を作った人も、 初めてコンピューターの予報実験をした人も……。
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載っていないから、ちっとも知りませんでした~。 でもどれも、本当にすごいことです~。
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その人たちがいてくれたおかげで、私たちは、 明日のお天気を知ることができるんですから~。
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そういう……とっても大切なことを、 私は、見落としていたのかもしれなくて……。
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それは……なかなか気づきにくい事もあるよ。 日常に当たり前にあるものなら、尚更。
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当たり前にあるということは、すごいんですね~。 誰かが、当たり前にしてくれたんですから~。
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うん。そして美也は、それに気づいた。 それだって、すごい事だよ。
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そう……でしょうか~?
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ああ。美也は天気を勉強して、色々な事を知った。 できることが増えた……。
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なら今度は、自分にできる事で、 それを伝えられるといいんじゃないかな。
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私にできること……。
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……そうでした、プロデューサーさん。 私は、アイドルです~。
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そして今は、お天気お姉さんでもあります~。 私だからできることが、きっとありますよね~?
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(……それからも美也は、休まず 天気予報コーナーを務めあげ、そして……)
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……以上、今日のお天気でした~。
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ありがとうございました! そして宮尾さんは、 今日がこのコーナー最後のご出演なんですよね。
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はい~。1ヶ月というのは、早いものですね~。 でも、今日はまだ、さよならじゃありませんよ~。
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最後にみんなで、歌を披露させていただきます~。 あっ、私はアイドルなんですよ、ご存知でしたか~?
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なので今日は、私と765プロのみんなから、 元気をお届けできたらと思います。
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それでは、聞いてください~。 ……宮尾美也で、『ふわりずむ』。
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