(ついに奈緒の、劇場初公演が始まる。 宣材写真の時のこともあるし、様子を見てこよう)
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(ついに奈緒の、劇場初公演が始まる。
宣材写真の時のこともあるし、様子を見てこよう)
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ああ。
もうすぐ本番だから、様子を見に来たんだ。
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奈緒こそ、ステージを見てたけど、どうかしたのか?
もしかして、緊張してるとか……?
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あ~、ちゃいます!
緊張はしてますけど、そういうんやなくて……。
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私、ちょっと前まで普通の女子高生やったのに、
今からここで歌うとか、信じられへんな~と思って。
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なるほど……。そう考えると、
確かに不思議な気持ちになるかもしれないな。
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つまり『アイドル・横山奈緒』の人生は、
ここから始まるってわけだ。
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ああ。
だから今日の初公演、絶対に成功させ……。
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ど、どうしたんだ、奈緒? もしかして、
余計にプレッシャーをかけちゃったか?
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ちゃ、ちゃいます! 感激してたんですっ!
私が、ホンマにアイドルになれるなんて……。
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私のこと「アイドルになれるで」って言ってくれた、
近所のオバちゃん……。
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私の夢やからって、東京行きを許してくれた
お父さん、お母さん。面倒見てくれるアニキ……。
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そうか。
大勢の人が、奈緒を応援してくれてるんだな。
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はい! それに、ここまで色々と支えてくれた
プロデューサーさんも!
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はは。
ここまで色々と支えてくれたって、大げさだな。
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(奈緒はたった今、
『アイドル・横山奈緒』になったのかもしれない)
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奈緒。気持ちはわかるけど、本番はこれからだぞ?
その感動は、終演後までとっておいてくれ。
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せ、せやんな!
終わった後の方が、メッチャ感動するやんな!
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そういうこと!
それじゃ、メイクを直してもらってこようか。
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あ! そうやん、メイクしてもらったのに
泣いたらアカンやんっ!
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すいません、プロデューサーさん!
私、パパッと直してもらってきますー!
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(ちょっとおっちょこちょいな普通の女の子から、
『アイドル・横山奈緒』へ……)
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(今日の公演でその姿を、みんなに見てもらおう)