(先日、初舞台を終えたばかりの風花に、 グラビアのオファーが届いた! 早く伝えないと……)
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(先日、初舞台を終えたばかりの風花に、
グラビアのオファーが届いた! 早く伝えないと……)
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あっ、プロデューサーさん?
そんなに慌てて、どうかしたんですか?
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風花に、仕事のオファーがきたんだ。
初公演を観に来た雑誌社の人から、ぜひって。
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ああ。初舞台を踏んだばかりでオファーが来るなんて、
そう多くないんだが……やったな、風花!
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青年誌のグラビアだ!
風花の水着姿を、撮らせてほしいそうだ。
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いえ……お、お仕事をいただけるのは、
とっても嬉しいんですけど、その……。
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自分の水着姿を、大勢の人に見られるって思うと、
ちょっと……恥ずかしいっていうか……。
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それに……私のなりたいアイドル像と、
違っていっちゃうのかな?って……。
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なりたいアイドル像……
そうか、風花は確か正統派アイドルに……。
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けど、どうして正統派アイドルがいいんだ?
詳しい理由は、聞いた事がなかったと思うけど……。
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それは……私、みんなに元気になってもらえる、
そんなアイドルになりたいんです。
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病院で働いてた時、病気やケガをしてしまった人達を、
たくさん看てきました。
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私、患者さんのお世話をすることはできますけど。
笑顔にしてあげることまでは、できなくって。
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そうか……。
でも、看護師だって尊い仕事だよ。
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はい、それはもちろんわかってます!
なので、頑張っていました。でも、ある日……。
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病院に、アイドルが慰問に来てくれたんです。いつもは
辛そうな患者さん達が、みんなすごく楽しそうで……。
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それを見て、私、「これだ!」って思ったんです。
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アイドルなら……アイドルになれば、
患者さんを、心からの笑顔にできるんじゃないかって!
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はい……。あ、なんだか、ちょっと大げさですね。
ごめんなさいっ!
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私に、みんなを笑顔にするチカラなんて、
全然ないかもしれませんけど……。
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でも、ダメ元で受けてみたオーディションに、こうして
合格しましたし。やってみなくちゃわかりませんよね♪
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はは、そうだな。
挑戦してみなくちゃわからない、その通りだと思うよ。
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それに、風花のその気持ちをより多くの人に
届けられるようにすることが、俺の仕事だからな。
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けどそのためには、風花のことをもっと大勢の人に
知ってもらって、仕事を増やす必要がある。
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だから、第一希望とは違うかもしれないけど……
まずはグラビア、頑張ってみないか?
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そう、ですよね。
どのお仕事も、大事なお仕事ですよね……。
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わかりました! 恥ずかしいですけど、
これも最初の第一歩ですから……やってみます!
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あっ! でも、目指すのは正統派アイドルだってこと、
忘れないでくださいね?
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(忘れるわけがない。
アイドルの夢は、俺の夢だ!)