四条 貴音 アイドルトーキング
1
私は前回、深青書院を抜け出して
みちこと共に『大忘却』を回避する術を
探すことになりました。裏切り者として
追われる身の上。これから
どのような物語が語られるのか……
演じる私も期待に胸が高鳴ります。
2
いくらか体さばきにおぼえはあるつもり
ですが、作中の私の戦具である巻物を
用いた武術の経験はありません。
これでは迫力ある戦いの演技など……
かくなる上は、すべての叡智を結集し、
迫力ある巻物武術を編み出さなくては。
3
「六学窓に等しく訪れる『大忘却』……
青春の喜びも切なさも、すべては
打ち寄せるさざなみに洗い流され、泡
のように消えてゆく。私達、司書だけ
がそのすべてを記憶しているのです。
……真、残酷なことではありませんか」
4
「その片腕に絡みついた巻物は、
ただの古文書ではありません。
深青の司書たる私の戦具『蒼古の巻』。
この巻物は、触れたものの情報を
つまびらかにするのです。さあ、
すべてを教えてもらいましょう……」
5
もし私がプロデューサーを
忘れてしまうとしたら……私は必死に
記憶を留めおこうとすることでしょう。
あなた様と出会って、劇場で過ごした
日々は、私の人生においてかけがえの
ないきらめき、なのですから……。